投資初心者必見!インサイダー取引とは何か?セーフな情報収集の方法とアウトな投資行為の罰則について解説!

インサイダー取引 株の知識

インサイダー取引という言葉を聞いたことはありませんか?

インサイダー取引とは、一般に公開されていない情報を利用して株式などの有価証券を売買する行為のことです。インサイダー取引は違法であり、厳しい罰則があります。

しかし、インサイダー取引の定義や種類は意外と知られていません。また、インサイダー取引に該当しないセーフな情報収集の方法もあります。

この記事では、インサイダー取引の基礎知識を解説し、セーフな情報収集とアウトな行為の見分け方を紹介します。株式投資に関心がある方はぜひ読んでみてくださいね。

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インサイダー取引とは?

インサイダー取引とは、企業の非公開情報を利用して投資商品の取引を行い、利益を得る行為を指します。このような行為は、市場の公平性や信頼性を損なうとして、法律で禁止されています。インサイダー取引には、大きく分けて以下の二種類があります。

自己取引

自分自身がインサイダー情報を利用して株式などの有価証券を売買することです。例えば、自分が勤めている企業の役員や従業員として、未公表の業績や新製品などの情報を知っている場合、その情報をもとに自分の株式を売買することは自己取引に該当します。

第三者提供

自分自身はインサイダー情報を利用して株式などの有価証券を売買しないが、他人にインサイダー情報を提供することです。例えば、自分が勤めている企業の役員や従業員として、未公表の業績や新製品などの情報を知っている場合、その情報を家族や友人などに教えて、彼らが株式を売買することを助けることは第三者提供に該当します。

インサイダー情報とは何か?

インサイダー情報とは、企業の重要な非公開情報のことを指します。具体的には、株価に影響を与える可能性のある決算情報、事業戦略の変更、M&A(企業の合併・買収)などが挙げられます。非公開情報を知ることで、その情報を利用して投資商品の取引を行うことができ、利益を得ることができます。しかし、インサイダー情報を利用して投資商品の取引を行うことは、法律によって禁止されています。

インサイダー情報の取得方法

インサイダー情報を取得する方法には、主に2つあります。

1つは、企業内部にいる社員や取締役など、企業に関係する人からの情報提供です。これらの人々は、企業の内部情報に精通しており、業績や戦略に関する情報などを知っていることがあります。

もう1つは、企業の業績や動向などを分析することで、非公開情報を推測する方法です。例えば、ある企業が新商品を開発しているという情報が公表されなくても、特定の商品ラインの開発投資が増えていることを見ることで、新商品開発の可能性があると推測することができます。

セーフな情報収集

セーフな情報収集とは、公表された情報や一般的に入手可能な情報に基づいて株式などの売買を行うことです。例えば、会社のホームページや有価証券報告書、新聞や雑誌、テレビやラジオなどで公開された情報を利用することが該当します。

友人からの情報はインサイダー情報になるのか?

友人からの情報がインサイダー情報になるケースとしては、以下のような場合が考えられます。

  • 友人が勤める企業の内部情報を知っている場合
  • 友人が取引先や関連企業の内部情報を知っている場合
  • 友人が業界全体の情報に詳しく、その情報が未公開の場合

これらのケースでは、友人から得た情報が、まだ一般には知られていない非公開情報であり、その情報を知ることによって株価に影響を与える可能性があるため、インサイダー情報となる場合があります。

友人からの情報を受け取った場合、その情報がインサイダー情報である可能性があるかどうかを自己判断する必要があります。もしインサイダー情報であると判断した場合、その情報を元に取引を行うことは違法であり、重い罰則が科せられることがあります。したがって、友人からの情報がインサイダー情報である可能性がある場合は、その情報を元に取引を行うことは避け、証券会社や弁護士などの専門家に相談することが望ましいでしょう。

インサイダー取引の罰則とは?

インサイダー取引は、金融商品取引法によって禁止されています。金融商品取引法は、2006年に施行され、それ以前の証券取引法を改正したものです。この法律により、個人がインサイダー取引で有罪判決を受けた場合、最大5年の懲役または最大500万円の罰金が科せられる可能性があります。

罰則の厳しさと実際の事例

  • 刑事罰:インサイダー取引を行った者は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはこれらを併科されます。法人がインサイダー取引を行った場合は、5億円以下の罰金が科せられます。また、インサイダー取引によって得た財産は没収されます。
  • 課徴金:インサイダー取引を行った者に対して、証券取引等監視委員会が課徴金納付命令を出すことができます。課徴金の金額は、違反行為の種類や情状によって異なりますが、一般的には、インサイダー取引によって得た利益や回避した損失の全額、またはその一定倍率の金額となります。

村上ファンド事件

村上ファンド事件は、2006年に村上ファンドがニッポン放送株でインサイダー取引をしていたとして、村上ファンド代表の村上世彰が逮捕された事件があります。この事件は、村上氏が「ライブドアがニッポン放送株を大量に購入する予定があること」を知る立場にありながら、その情報を利用してニッポン放送の株を大量に買い付け、多額の利益を得たことにより起こりました。

最終的に、最高裁判所は村上氏の上告を棄却し、懲役2年、執行猶予3年、罰金300万円、追徴金約11億4900万円とした東京高裁判決が確定しました。

スクウェア・エニックスインサイダー取引事件

2022年にスクウェア・エニックスの元従業員ら3人が、ゲーム開発に関する未公表情報をもとにオンラインゲーム会社の株を取引したとして、証券取引等監視委員会により金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で東京地検に告発されました。スクウェア・エニックスは、今回の事件については証券取引等監視委員会の調査に全面的に協力しており、東京地方検察庁による捜査が進行中です。

投資初心者が知っておくべきインサイダー取引のリスクとは?

投資初心者であってもインサイダー取引を知らなかったでは済まされません。違反者には厳しい罰則が科せられますのでしっかりリスクを知っておきましょう。

インサイダー取引がもたらすリスク

  1. 違法行為になるリスク:インサイダー取引は法律で禁止されているため、発覚すれば厳しい罰則が科せられます。違法な行為を行うことで、資産を失うリスクがあるため注意が必要です。
  2. 市場の公正性が損なわれるリスク:インサイダー取引は、株式市場の公正性を損なうことがあります。そのため、公正な投資環境を保つためにもインサイダー取引は厳しく取り締まられています。
  3. 信頼関係が損なわれるリスク:インサイダー取引を行うことで、企業や関係者との信頼関係を損なうことがあります。それにより今後のビジネスチャンスを逃すことにつながる可能性もあります。

インサイダー取引を避けるための注意点

  1. 自分自身で情報収集する:友人や知人からの情報を鵜呑みにせず、自分自身で情報収集を行うことが重要です。株式投資においては、企業の決算情報やニュースなど公開されている情報を分析し、投資判断を行うことが望ましいです。
  2. インサイダー情報を受け取った場合は直ちに証券会社に連絡する:友人や知人からインサイダー情報を受け取った場合には、直ちに証券会社に連絡して相談し、適切な行動をとるようにしましょう。
  3. 合法的な情報のみに基づいて投資を行う:投資判断をする際には、合法的な情報のみに基づいて行うようにしましょう。自分自身が違法な行為に加担してしまうことを避けるためにも、正当な情報のみを基に投資判断を行うことが大切です。

まとめ

投資を行う上で、インサイダー取引に関する知識は欠かせません。

投資初心者の方は、まずは基礎知識をしっかりと理解し、正しい投資行動を心がけることが大切です。

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