
高市首相が、
衆議院解散を決断したとの報道が出ました。
23日召集の国会冒頭での解散が報じられ、
今週の日経平均は急騰。
53000円を超え、
ついに 54000円台 に到達しています。
株価上昇の背景は一概には言えませんが、
景気敏感株の代表格である 半導体株が相場をけん引 していることは明らかです。
アドバンテスト、レーザーテック、ディスコなどの主要銘柄が、
市場を押し上げ、投資家の関心を集めています。
では――
この波に追随しても本当に大丈夫なのでしょうか?
NVIDIA関連需要やAIブームなど、追い風は確かにあります。
しかし、世界経済や半導体市場特有のリスクも依然として存在します。
そこで本記事では、
半導体株の 現状と回復の兆し を整理し、
投資家が押さえておくべき 銘柄選びのポイントや戦略 を解説します。
① 半導体株の過去から現在までの流れ
コロナ禍で世界的に半導体不足が深刻化しました。
この影響で、日本の半導体株も急伸。
特に、アドバンテスト、レーザーテック、ディスコなどの代表株は大きく上昇しました。
半導体不足は、スマホやPC、自動車など幅広い分野に影響。
そのため、投資家の注目が半導体株に集中したのです。
2024年後半~2025年前半の調整局面
2024年後半から2025年前半にかけて、
期待先行の反動もあり、半導体株は 調整局面 に入りました。
この期間の株価下落には、いくつかの背景があります。
- AIバブルへの懸念:生成AI関連銘柄に対する過剰期待が修正される動き
- 米国の景気後退不安:世界景気の先行き不透明感が投資家心理に影響
- 日本銀行の利上げに伴う円キャリー取引の解消:海外投資家の売買動向に影響
景気敏感株としてのリスクが顕在化し、株価は短期的に下落しました。
投資家の中には、この局面で慎重に売買を見極めた人も多かったのです。
NVIDIAは他の半導体株と別格の動き
他の半導体銘柄が伸び悩む中、
NVIDIAは「AI本命」として別格の動きを見せていました。
圧倒的に好調を維持していたものの、決して一本調子ではありません。
何度か激しい浮き沈みを経験しながら、
高い水準でのもみ合い(横ばい)も見られました。
背景には、2025年1月のトランプ政権発足後、
中国への半導体輸出規制がさらに厳格化されるのではとの懸念がありました。
この「不透明感」が、NVIDIAの株価に一時的な横ばい局面をもたらしたのです。
なお、
NVIDIA関連と一口に言っても、
「本当に深く関わっている企業」と「名前だけで語られがちな企業」には大きな差があります。
実際に、
- 事業レベルでの ガチ提携
- 共同開発を含む 協業
- 単なる プラットフォーム採用
では、
株価の反応も、持続性もまったく異なります。
そこで別記事では、
NVIDIAと日本企業の関係を「5段階」で整理し、
ニュースに振り回されないための視点をまとめました。
② 2026年最新、市場の動きと注目銘柄
日経平均が54000円台に到達し、
日本株市場は大きな転換点を迎えています。
ここでは、
今回の上昇を支えた要因と、
半導体株が再び注目されている背景を整理します。
日経平均54000円突破の背景
日経平均株価が 史上初めて54000円台 を突破しました。
その背景には、海外投資家による大量の買い付けや、
複数の要因が複合的に影響しています。
- AI・半導体関連市場の拡大
AI(人工知能)や半導体関連銘柄を中心に買い注文が相次ぎ、
市場全体の株価を押し上げています。 - 円安の進行
円安により、海外投資家から見た日本株の 割安感 が増加。
また、輸出企業の 利益拡大への期待 も高まっています。 - 政治的な期待感(高市トレード)
高市早苗政権の 経済政策(財政拡張路線など) への期待感や、
衆議院解散観測が市場の リスク選好ムード を加速させています。
これらが重なり、日経平均を押し上げ、
半導体株など景気敏感株が相場の先頭に立つ形となっています。
半導体株が相場をけん引
日経平均株価が 54000円を突破 した背景には、
半導体関連株の牽引が大きく寄与しています。
- 世界的なAI投資の拡大
人工知能(AI)技術の急速な発展に伴い、
AI開発に必要な 高性能半導体の需要 が世界的に急増。 東京エレクトロンやアドバンテストなど、
日本の主力半導体関連企業はこの特需の恩恵を受け、
株価が大幅に上昇。
結果として、日経平均を押し上げる役割を果たしました。
ただし、日経平均株価の上昇は 半導体株だけが原因 ではありません。
- 景気敏感株全体の活況
- 海外投資家による買い付け
- 政治・選挙期待(高市トレード)
これらが重なり合って、
市場全体の株価上昇を後押ししています。
生成AI→フィジカルAIへの注目
さらに市場の注目は、生成AIからフィジカルAIへと広がっています。
NVIDIAの好調が示すように、
AI関連銘柄は依然として投資家の関心を集めています。
日本企業も、NVIDIAとの提携・協業・プラットフォーム採用などで株価の動きに影響を受けます。
- 提携:共同開発や技術協力
- 協業:製品やサービスで連携
- 単なる採用:NVIDIA製品やプラットフォームの利用
この“関係の重さ”を理解していないと、
ニュースで株価が動く理由を見誤る可能性があります。
③ 半導体株は本格回復か?
今回の上昇局面をどう捉えるかは、
「短期的な熱」と「中長期の変化」を分けて考える必要があります。
短期的な上昇と投資家心理
日経平均や半導体株が上昇していても、
短期のニュースや需給に振り回されないこと が重要です。
相場が強いときほど、
「周りが買っているから自分も」
という心理が働きやすくなります。
いわゆる FOMO(乗り遅れ不安) です。
しかし、
こうした局面で飛び乗った買いは、
その後の 一時的な調整 に耐えられず、
高値づかみになりやすいのも事実です。
特に半導体株は、
- 業績
- マクロ環境
- 金利・為替
- 地政学リスク
といった要因に左右されやすい 景気敏感株 です。
短期的な急騰=本格回復
と即断するのは危険だと言えるでしょう。
それが一時的な熱なのか、
それとも 業績と構造変化を伴った上昇なのか」
を冷静に見極めることです。
本格回復を見極めるポイント
では、
半導体株は 本格回復局面に入った と言えるのでしょうか。
判断するうえで、
少なくとも次の3つは押さえておきたいポイントです。
① 市場の大幅成長予測
半導体市場は、
AI・データセンター・自動運転・ロボティクスなどを背景に、
中長期での拡大が見込まれている分野です。
一時的な景気後退や調整はあっても、
市場そのものが縮小するテーマではありません。
この「市場が伸び続ける前提」があるかどうかは、
本格回復を判断する重要な軸になります。
② AI需要の爆発的増加(GPU一強からメモリーへ)
これまでのAI相場では、
注目の中心は GPU でした。
NVIDIAの業績が象徴するように、
「AI=GPU」という構図が市場を席巻してきたのは事実です。
しかし、2026年に向けて、
AI需要の “質” が変わり始めている 点には注意が必要です。
生成AIの高度化や常時稼働が進む中で、
- 学習データの巨大化
- 推論処理の増加
- データセンターの拡張
が同時に進んでいます。
その結果、
GPUを支える メモリー分野 の重要性が急速に高まっています。
すでに市場では、
- 高性能メモリーが手に入りにくくなるとの観測
- 一部メモリー製品の価格上昇
といった動きも出始めています。
これは、
AI投資が一過性のブームではなく、
インフラ投資の段階に入ってきた ことを示すサインとも言えるでしょう。
GPUが売れれば終わり、ではなく、
その裏側で メモリー需要が連動して拡大する構造 に
市場の視線が移りつつあります。
③ 企業業績の回復
最も重要なのは、
やはり 企業業績が伴っているかどうか です。
- 受注の回復
- 売上・利益の改善
- 先行き見通しの安定
こうした数字が実際に改善している企業は、
株価上昇に 実体的な裏付け があります。
逆に、
業績が伴わないままの株価上昇は、
再び調整局面に入るリスクも高くなります。
なお、
今回の半導体株上昇は「雰囲気」ではなく、
過去に描かれたシナリオ通りに進んでいる部分もあります。
実際に、
2025年7月時点で公開した
「半導体株はどこで底を打つか」という復活シナリオを、
レーザーテック(6920)の値動きで検証した記事があります。
④ 半導体株に追随して大丈夫か?投資判断のポイント
まず押さえておきたいのは、
「年初来高値更新=即危険」ではないという点です。
相場には――
年初来高値でも買われ続ける局面と、
高値掴みになりやすい局面があります。
この違いを分けるポイントを整理します。
年初来高値更新=危険、とは限らない
日経平均が 54000円を超え、
半導体株も次々と 年初来高値 を更新しています。
こうした局面では、
「もう遅いのでは?」
と感じる投資家も多いはずです。
確かに、
高値更新後に調整が入るケースは珍しくありません。
しかし、
すべての高値更新=天井
というわけでもありません。
重要なのは、
その上昇が 何に支えられているか です。
追随してよいケース/避けたいケース
日経平均が54000円を超え、
半導体株も高値圏にある今、
重要なのは「上がっているか」ではなく
今の位置で追随してよいかどうか です。
ここでは、
ファンダメンタルとテクニカルの両面から整理します。
✔ 追随してよいケース
ファンダメンタル面
- 業績が実際に改善・拡大している
- AI・半導体需要の 構造的な拡大 が続いている
- 市場シェアや技術優位性が明確
こうした銘柄は、
高値圏でも 押し目を作りながら上昇を続ける
可能性があります。
テクニカル面
- 中長期の上昇トレンドを維持
- 株価が移動平均線の上で推移
- ボリンジャーバンド上限に沿った バンドウォーク
- 出来高を伴った上昇
👉
この場合は、
一気に買わず 押し目を待って分割で追随
する戦略が有効です。
⚠ 避けたい・慎重になりたいケース
ファンダメンタル面
- 業績の裏付けが弱い
- テーマ先行で買われているだけ
- 短期資金が集中している
テクニカル面
- 短期間で急騰
- ボリンジャーバンド +3σを大きく上抜け
- 上ヒゲの長いローソク足が連発
- 出来高がピークアウト
👉
この状態では、
ニュース一つで 急落するリスク も高くなります。
判断の軸は「買うか」ではなく「今か」
追随するかどうかは、
勇気や根性の問題ではありません。
- 業績とテーマが本物か
- 株価は過熱していないか
この2点を冷静に見ることで、
高値づかみはかなり防げます。
まとめ|半導体株は本格回復か?今後の向き合い方
日経平均が 54000円台 に到達し、
半導体株も再び市場の主役になりつつあります。
コロナ禍の半導体不足による急騰、
その後の調整局面を経て、
今、再び 回復の兆し が見えてきました。
今回の上昇は、
単なる期待先行だけではありません。
- AI・半導体市場の 中長期成長
- GPU一強から メモリー需要へ広がるAI投資
- 実際に回復しつつある 企業業績
こうした点を見る限り、
過去のバブル的な上昇とは 質が異なる と言えます。
一方で、
半導体株は依然として 景気敏感株 です。
- 世界経済の減速
- 金利・為替の変動
- 地政学リスク
これら次第では、
短期的な調整が入る可能性も否定できません。
だからこそ重要なのは、
「本格回復かどうか」を白黒で判断するのではなく、
どう向き合うか を考えることです。
- 業績と構造変化が伴う銘柄を選ぶ
- 高値圏では一気に追随しない
- 押し目や分割エントリーを意識する
このスタンスがあれば、
相場の波に振り回されにくくなります。


コメント