
売り禁解除と聞くと、
「解除された=下げ止まり?」「ここから上がるのでは?」
と期待してしまいますよね。
ですが、結論から言うと——
売り禁解除後に上がる銘柄は、かなり絞られます。
なんとなくで飛びつくと、
「解除された瞬間が天井だった…」
というケースも少なくありません。
ここでは、売り禁解除後に“上がりやすい銘柄の条件”だけに絞って解説します。
※ 売り禁解除後の値動きは「上がる」場合と「下がる」場合があります。
👉 例外も知っておこう|売り禁解除後に下がるパターンはこちら
結論:売り禁解除=買いチャンスではない
まず大前提として知っておきたいのは、
売り禁解除そのものは、株価を上げる材料ではないということ。
売り禁(空売り規制)は、
株価が急落したときに「これ以上の売りを一時的に抑える」ための制度です。
つまり、
- 規制中に反発することはある
- でもそれは“売りが止まっているだけ”
解除された後は、
本来の需給と評価に戻るだけ。
だからこそ、
解除後に上がる銘柄には「共通点」があります。
上がるパターン① 規制中に下がり続けていた銘柄
意外に思われるかもしれませんが、
規制中に反発せず、ジリジリ下げていた銘柄は要注目です。
なぜなら、
- 規制中でも売られた=売りがかなり出尽くしている
- 空売り勢がすでにポジションを持っている可能性が高い
この状態で、
- これ以上下がらない
- 小さな買いが入る
と、空売り勢の買い戻し(踏み上げ)が起きやすくなります。
📌チェックポイント(初心者はここだけ見てOK)
・規制中に安値更新が止まっている
・出来高が細ってきている
この2つがそろえば、解除後に反発する余地があります。
上がるパターン② 売り残(空売り残高)が多い銘柄
売り禁解除後の値動きで、
最重要指標のひとつが「売り残」です。
売り残とは、
空売りされたまま、まだ買い戻されていない株数のこと。
売り残が多い銘柄ほど、
- 株価が少し上がる
- ↓
- 空売り勢が損失回避で買い戻す
- ↓
- さらに株価が上がる
という連鎖(踏み上げ)が起きやすくなります。
📌初心者向けの見方
・売り残が前週より増えている
・ それでも株価が下げ止まっている
この組み合わせは、解除後の上昇余地ありです。
上がるパターン③ 下落理由が「一時的」な銘柄
売り禁がかかるほど下げた銘柄でも、
下落理由の中身は必ず確認しましょう。
▶ 比較的OKな下落理由
- 地合い悪化(相場全体の下げ)
- 決算の一時的失望
- テーマ株の過熱調整
▶ 危険な下落理由
- 業績の本格悪化
- 増資・希薄化
- 不祥事や構造的問題
解除後に上がるのは、
「評価が戻れば反発する余地がある銘柄」です。
理由が重い銘柄は、解除後も売られ続けます。
逆に注意|解除後に下がりやすい銘柄の特徴
次のような銘柄は要注意です。
- 規制中に大きく反発していた
- 出来高だけが急増していた
- SNSや掲示板で急に話題になった
これらは、
解除と同時に“売り場”になることが多いパターン。
「解除=安心」と思って買った人が、
解除後の売りを全部かぶる形になりやすいので注意しましょう。
初心者向け|売り禁解除後の無難な立ち回り
初心者におすすめなのは、次の2つです。
✔ 安全重視
・解除後1〜2日は様子見
・押し目を作るか確認してから判断
✔ 短期狙い
・売り残が多い
・出来高が増えている
・反発初動だけを狙う
どちらにしても、
「解除された瞬間に飛びつく」のはNGです。
基本ルールをまだ整理していない方は、
▶ 「売り禁解除とは?仕組みと基本ルール」もあわせて確認してみてください。
まとめ|売り禁解除後に上がる銘柄は“条件付き”
売り禁解除後に上がる銘柄には、共通点があります。
- 規制中に下げ止まっていた
- 売り残が多い
- 下落理由が一時的
逆に、
規制中に派手に上がった銘柄ほど危険です。
「売り禁解除=買い場」と決めつけず、
“解除前に何が起きていたか”を見ることが、失敗を避ける最大のコツです。


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