先日、大手人材・販促サービス企業のリクルートホールディングスが、学生向けオンラインセミナーで不適切な行為をしていたことが報道されました。それは、社員が学生のふりをして質問を投げかけたり、不適切な発言をしたりする「サクラ」行為でした。リクルートはこの事実を認め、謝罪しましたが、就活市場に衝撃を与えました。
この記事では、「サクラ」行為の内容や背景、株価への影響について考えていきましょう。
「サクラ」行為の内容と背景
リクルートが行っていた「サクラ」行為とは、どのようなものだったのでしょうか?
それはオンラインセミナーで、社員が学生を装って「オンラインのイベントは出入り自由ですか?」とか「イベントには私服で参加しても良いですか?」といった質問を繰り返し書き込んでいたということです。また、社内のチャットでは、学生を装って質問する行為を「サクラ」と呼び、一部で上司が推奨する書き込みもあったということです。これらが不適切な発言とされています。
この行為は社内で「サクラ」と呼ばれており、少なくとも20件あったことが確認されています。朝日新聞デジタルによると、上司がチームのメンバーに対し、質問を仕込むように呼びかける書き込みも見つかっています。リクルートは6月5日に「一部報道について」と題した声明を発表し、「学生の皆さまに対し不適切な行為・発言がありましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪しました。
リクルートがこの行為を行った目的は何だったのでしょうか?
リクルートは声明の中で、「学生の皆さまからのご参加を促進することやセミナーを活性化させることを目的としておりました」と説明しています。つまり、オンラインセミナーに参加する学生の数や質問の数を増やすことで、リクルートの魅力や知名度を高めようとしたのです。
しかし、この行為は学生や大学に不誠実で不適切だったと言わざるを得ません。リクルートは声明の中で、「学生の皆さまや大学関係者の皆さまに対して不誠実であり、不適切な行為・発言であったことは否めません」と認めています。また、「再発防止策を講じる」として、「オンラインセミナー等における運用基準・マニュアルの見直し」「社員教育・啓発活動の強化」「内部監査体制の強化」などを挙げています。
株価への影響
株式市場では、「サクラ」行為がリクルートの業績やブランドイメージに大きなダメージを与えるとは考えにくいです。リクルートは多角的な事業展開をしており、「サクラ」行為が直接的に収益に影響する可能性は低いと思います。また、リクルートは謝罪や再発防止策を発表したことで、社会的な信頼を回復しようとしていることも評価されるのではないでしょうか?
ただし日本株全体が下がり始めたときに、このような行為があったことが同業他社より売られやすくなる可能性はありますね。
まとめ
この記事では、リクルートが謝罪した「サクラ」行為とは何だったのか、株価にどのような影響があるのかなどについて解説しました。この「サクラ」行為は、不適切で不誠実な行為であることは間違いありませんが、悪質さはあまりなく、株価にも大きな影響が出るとは思えません。
リクルートは成長性の高い企業であり、株式市場では高く評価されています。ただし、好調な日本株が下げに転じたときには、他銘柄より売られやすくなる可能性もありますので、注意が必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次回お会いしましょう。
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