2026年も円安で値上げは止まらない?物価高騰が追い風になる国策銘柄が注目される理由

物価高と国策で注目される消費税減税・エネルギー支援関連銘柄のイメージ 相場テーマ・国策・トレンド株
物価高と国策で注目される消費税減税・エネルギー支援関連銘柄のイメージ

2026年も、値上げは止まりそうにありませんね💦
電気代やガス代、食料品はおろか趣味嗜好品まで、
「またか…」と感じる場面はむしろ増えているように思います。

物価高対策として最も分かりやすいのは、本来であれば円高です。
輸入物価が下がり、エネルギーや食料価格の上昇圧力も和らぎます。

しかし、政府が為替を円高方向へ強く誘導する姿勢を見せていない以上、
円安を背景とした物価高騰は、当面の前提条件として考えたほうが現実的でしょう。

とはいえ、ここでただ諦めてしまっても仕方ありません。
投資家である以上、注目すべきは「物価が下がるかどうか」ではなく、
政府がどこに手を差し伸べ、どの分野の需要を下支えしようとしているのかです。

エネルギー料金への直接支援、世帯向けの給付、地域や個別ニーズに応じた対策。
こうした現在進行形の物価高対策は、企業業績にも確実に影響を与えています。

本記事では、さらに消費税減税(特に食料品)をめぐる議論も踏まえながら、
どのような企業が評価されやすいのかを、投資家目線で整理していきます。

第1章 物価高騰が「追い風」になる国策銘柄が注目される理由

物価高は、家計にとっては明確な逆風です。
電気代やガス代、食料品など生活必需品の価格が上がるほど、可処分所得は圧迫され、消費マインドも冷えやすくなります。

物価高が深刻化すると、政府は必ず「痛みの大きい分野」から手を打ちます。
エネルギー、食料、生活インフラといった分野は、国民生活への影響が大きいため、
補助金・給付・制度支援といった形で需要を下支えする政策が集中しやすいのが特徴です。

このとき恩恵を受けるのは、
単に「安く売っている企業」や「値上げに強い企業」ではありません。
政策によって支払い能力そのものが補強される分野に関わる企業です。

言い換えれば、
物価高局面では「景気敏感株」よりも、
国策によって需要が守られる企業=国策銘柄のほうが、業績の見通しを立てやすくなります。

現在進行形で実施されている
エネルギー料金への直接支援、世帯向け給付、地域や個別ニーズに応じた対策は、
すでに企業業績に影響を与え始めています。

さらに今後、消費税減税(特に食料品)をめぐる議論が本格化すれば、
その影響は一時的な話題にとどまらず、評価されやすい業種・企業を分ける材料になっていくでしょう。

エネルギー・インフラ関連が国策テーマになる理由

物価高対策の中でも、エネルギー分野は明確に国策テーマの中核に位置づけられています。
理由は単純で、電気・ガス・ガソリンといったエネルギー価格は、家計だけでなく、企業活動や物流、地域経済全体に波及するからです。

エネルギー料金の直接的な支援

  • 電気・ガス代: 2026年1月から3月までの3カ月間、冬の負担軽減として補助が実施されています。これにより、1世帯あたり合計で7,000円程度(月額2,000円程度)の負担軽減が見込まれます。
  • ガソリン代: 長年続いていたガソリンの暫定税率(1リットルあたり25.1円)が2025年12月31日に廃止されました。これに伴い、従来の補助金制度から税制の見直しを通じた価格抑制へと移行しており、1世帯あたり年間12,000円程度の負担軽減が期待されています。 

政府が電気・ガス料金の補助金を出しているため、エネルギーの安定供給や価格抑制に関わる企業が、自然と国策テーマの中心に位置づけられます。

  • K&Oエナジーグループ (1663): エネルギー関連
  • ENEOSホールディングス (5020): 再生可能エネルギー関連
  • 東京電力ホールディングス (9501): 電力・エネルギー関連
  • 積水化学工業 (4204): 省エネ・太陽電池関連 

世帯向け現金給付が「追い風」になる国策銘柄

物価高の影響を強く受ける世帯に対し、政府・自治体は
即効性の高い対策として現金給付を継続的に実施しています。 

  • 低所得世帯: 住民税非課税世帯などを対象に、1世帯あたり3万円(さらに子供1人につき2万円を加算)の給付が行われています。自治体によっては独自の追加支援(例:北九州市の1万円給付など)を実施しているケースもあります。 
  • 子育て世帯: 子供1人当たり2万円を給付する「物価高対応子育て応援手当」が実施されており、2026年春ごろまでに各自治体を通じて支給される見通しです。

1.給付事務を代行する「アウトソーシング関連」

自治体が給付金を配布する際、膨大な事務作業が発生します。これを一手に引き受けるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業は、直接的な特需を享受します。

  • パソナグループ (2168)
    • 官公庁からの事務委託で国内最大手。給付金関連の窓口業務やデータ入力などで実績が豊富です。
  • トランスコスモス (9715)
    • コールセンターや事務処理代行の大手。自治体向けのアウトソーシング支援に強みがあります。
  • 野村総合研究所 (4307)
    • 給付金配布のためのシステム構築や、マイナンバーを活用した事務効率化などのインフラ面で関与します。

2. 生活防衛意識に応える「低価格小売(ディスカウント)」

給付金を手にした世帯は、まず食費や日用品などの生活維持に充てる傾向があります。そのため、安さを売りにする企業に資金が流れやすくなります。

  • 神戸物産 (3038)
    • 「業務スーパー」を展開。圧倒的な低価格で、物価高局面では現役世代から高齢世帯まで強い支持を集めます。
  • パン・パシフィック・インターナショナルHD (7532)
    • 「ドン・キホーテ」を運営。PB(プライベートブランド)の「情熱価格」が好調で、生活防衛消費の受け皿となります。
  • イオン (8267)
    • 国内最大の流通グループ。PB「トップバリュ」の価格凍結やポイント還元施策により、給付金消費を取り込みます。

3. 低価格な「外食・日用品」

ちょっとした贅沢や日常の利便性を求める動きに関連します。

  • サイゼリヤ (7581)
    • 外食チェーンの中でも極めて価格転嫁を抑えており、可処分所得が限られる世帯の強い味方となっています。
  • 西松屋チェーン (7545)
    • 子育て世帯向けの給付が行われる場合、子供服や育児用品の買い替え需要で真っ先に恩恵を受けます。

現金給付は「一時的な利益押し上げ」要因であることが多いため、株価は発表直後に期待感で動き、実際の決算が出る頃には材料出尽くしとなる傾向があります。「発表から実施までの期間」に注目するのが定石です。

消費税減税(食料品)が実現した場合、どこに恩恵が出るのか

食料品の消費税減税(税率ゼロ%など)が国策として浮上した場合、
株式市場では 家計の実質負担軽減に直結する分野 を中心に、関連銘柄への関心が一気に高まります。

とりわけ注目されやすいのが、

  • 食品スーパー・ディスカウントストア
  • 食品メーカー
  • テイクアウト・中食関連

といった、日常消費を担う企業群です。

外食と比べて、
テイクアウトや自炊は価格差が明確になりやすく、
減税が実現すれば 「内食(自炊)」や「中食(惣菜・持ち帰り)」への需要シフト が起こりやすいと考えられます。

1. 食品スーパー・ディスカウントストア

食料品を主力とする小売業は、
減税による価格低下が そのまま来店頻度や販売数量に反映されやすい セクターです。

  • イオン (8267):総合小売大手であり、食品スーパー部門も大規模。
  • トライアルホールディングス (141A):九州を地盤とするディスカウントストア。西友の買収でも注目されています。
  • ライフコーポレーション (8194):首都圏・近畿圏で展開する食品スーパー大手。
  • 神戸物産 (3038):「業務スーパー」をフランチャイズ展開。低価格戦略が減税と相性が良いとされます。 

2. 食品メーカー(ディフェンシブ銘柄)

食料品メーカーは、
景気動向に左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」としても位置づけられます。

消費税減税が実現した場合、
値上げによって抑えられていた購買が戻りやすく、
安定需要が再評価される可能性があります。

  • ハウス食品グループ本社(2810)
  • 紀文食品(2933)
  • 味の素(2802)

いずれも家庭内消費と強く結びついた企業であり、
内食需要の回復局面で注目されやすい銘柄です。

3. 中食(テイクアウト・惣菜)関連

外食の税率が据え置かれ、
食料品のみが減税対象となった場合、
テイクアウト・中食への相対的な割安感が強まります。

吉野家ホールディングス(9861)
持ち帰り・店内利用の両方を展開。
内食・中食の中間的な立ち位置として、需要回復の恩恵を受けやすい企業です。

日本マクドナルドホールディングス(2702)
テイクアウト比率が高く、
税率変更時の消費行動の変化を取り込みやすい構造にあります。

見落とされがちだが重要な「システム改修特需」

消費税減税が実現した場合、
実体経済だけでなく 企業側のシステム対応 が不可避となります。

いわゆる「レジ問題」は、
事業者にとってはコスト増要因ですが、
投資の視点では 明確な特需テーマ です。

とくに「食料品ゼロ%」のような複雑な制度が導入されれば、
全国の店舗で レジ・基幹システムの一斉改修 が必要になります。

1. レジ・POSシステム大手(特需のど真ん中)

店舗のレジ本体やソフトを動かしているメーカーです。前回の軽減税率導入時も大きな利益を上げました。

  • 東芝テック (6588):国内POSレジシェアトップ。改修需要を最も広く取り込む本命とされます。
  • スマレジ (4431):クラウド型POSレジの大手。中小店舗や飲食店での導入が進んでおり、税率変更時の「設定変更のしやすさ」を武器にシェアを伸ばす可能性があります。
  • 富士通フロンテック (6717):セルフレジや金融端末に強く、大手チェーン店への導入実績が豊富です。 

2. ラベルプリンター・値札関連

「税率が変わる=全ての商品に貼る値札を変える」必要があるため、印刷機器メーカーも注目されます。

  • サトーホールディングス (6287):自動認識技術とラベルプリンターで世界的なシェアを持ち、値札の貼り替え需要が追い風になります。 

3. 会計・受発注システム(バックオフィス)

レジだけでなく、仕入れや在庫管理、請求書発行などの「裏側のシステム」も改修が必須です。

  • オービックビジネスコンサルタント (4733):会計ソフト「勘定奉行」を展開。
  • マネーフォワード (3994)freee (4478):クラウド会計の普及により、法改正対応(インボイス制度や税率変更)に伴う有料プランへの移行やシステム更新が収益源となります。 

まとめ|物価高対策は「企業選別のヒント」になる

物価高対策は、

  • 「国が支える生活分野」
  • 「制度対応をビジネスにする企業」

という 二つの軸 で整理すると見通しが良くなります。

短期では
👉 システム改修・制度対応関連

中長期では
👉 生活必需・低価格志向関連

相場は常に、
「ニュースそのもの」ではなく
その先にあるお金の流れ を見ています。

政策を追うときは、
「誰に、いつ、どんな形でお金が流れるのか」
――そこを意識しておくと、
国策相場はずっと読みやすくなります。

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