
前回の記事
「ファンダメンタルとは?何がわかる?|株初心者が見るべきポイント【世界一わかりやすい授業】」
では、ファンダメンタル分析の基本の「き」を解説しました。
「ファンダメンタルとは何か」
「何が分かるのか」
を、できるだけ難しい言葉を使わずに整理したつもりです。
※まだ読んでいない方は、あわせて読むと理解がより深まります。
▶︎ファンダメンタルとは?何がわかる?|株初心者が見るべきポイント【世界一わかりやすい授業】
今回の記事では、そこから一歩進んで、
ファンダメンタル分析を“どう考えればいいのか”を解説します。
といっても、
決算書を読み込んだり、
難しい指標を覚えたりする話ではありません。
この記事でお伝えするのは、
株を見るときの“順番”を整理する考え方です。
ファンダメンタル分析を
「3つの階層」に分けて考えることで、
初心者でも
「今は、どこを見ればいいのか」
が分かるようになります。
第1章:ファンダメンタル分析で見る順番とは?(考え方)
初心者にとって大切なのは、
分析の前に「順番」を決めることです。
たとえば、
いきなり個別株を見るのではなく、
まずは
世界や日本の動き、ニュースを見て、
どんな業種が関係しそうかを考える。
そのうえで、
最後に個別の会社を見る。
このように、
株を見るときの考え方を
上から順に整理する。
情報量の多いファンダメンタルだからこそ
必要なプロセスなのです。
これが、この記事でお伝えしたい
ファンダメンタル分析の基本的な考え方です。
第2章:なぜ「3つの階層」という考え方が必要なのか?
理由はシンプルで、
一度に考えることが多すぎるからです。
株を見るとき、
多くの人は
いきなり個別株から考え始めます。
でもそれだと、
- ✅ニュースに振り回される
- ✅業界の流れが分からない
- ✅「結局、買っていいのか」が判断できない
となりがちです。
そこで、考え方を分けます。
第1章でお伝えした
「順番を決める」という考え方を、
3つに分けて整理する。
それが、
「3つの階層」という考え方です。
ファンダメンタル分析は「上から順に」考える
ファンダメンタル分析は、
3つの階層を次の順番で考えます。
① 株価を動かす大きな流れを見る
まずは、
世界や日本の動き、ニュースなど、
株全体に影響する流れを見る。
② 会社がいる世界を見る
次に、
その流れの中で、
どんな業種や分野が関係しそうかを考える。
③ 会社の状態を見る
最後に、
その業種の中で、
どの会社を見るかを決め、
事業の中身を確認する。
このように、
考えることを分けて、上から順に見る。
それだけで、
- 今、何を考えているのか
- 何をまだ考えなくていいのか
が、はっきりします。
これが、
初心者にとって
「3つの階層」が必要な理由です。
第3章:階層① マクロ・政策・イベントで「相場の向き」を判断?
結論から言います。
マクロ・政策・イベントを見る目的は、
どの株を買うかを決めることではありません。
今の相場で、
何が話題になり、どんな空気が広がっているのか。
ネガティブなのか、ポジティブなのか。
その「向き」を判断するためにあります。
株価を最終的に動かすのは「企業努力」だけではない
初心者のうちは、
- 業績が良い会社=株価は上がる
- 頑張っている会社=報われる
と思いがちです。
でも、実際の相場では、
どれだけ良い会社でも、
相場全体が逆風なら株価は上がりにくい
という場面が、何度も起こります。
その逆に、
会社の中身はまだこれからでも、
相場の流れに乗って株価が上がる
ことも珍しくありません。
だからこそ、
まず見るべきなのが
マクロ・政策・イベントなのです。
第4章:階層②|業界・テーマで「勝ちやすい場所」を探す?
ここで言う
「勝ちやすい場所を探す」とは、
上がる銘柄を当てにいくことではなく、
話題・お金・注目が集まりやすい分野に立つことを意味します。
相場は、
何もないところから急に盛り上がることはほとんどありません。
必ず、
「理由」や「背景」があります。
例:コロナ禍で“特需”が生まれた業界
新型コロナが広がったとき、
世の中では次のような変化が一気に起こりました。
- ✅外出自粛・在宅勤務の増加
- ✅学校のオンライン化
- ✅人の移動が減る
この時点で重要なのは、
「どの株が一番儲かるか?」ではありません。
まず考えるべきだったのは、
この状況で、
どんな業界にお金と注目が集まりやすいか
という点です。
実際に追い風を受けたテーマ
コロナ禍では、
- ✅半導体(PC・サーバー需要の急増)
- ✅通信・IT(リモートワーク、オンライン化)
- ✅医療・バイオ(検査・ワクチン関連)
といった業界が、まとめて注目されました。
ここで起きていたのは、
個別企業の努力というより、
「社会の変化による業界全体への追い風」です。
なぜ“業界ごと”上がったのか
この時期、
- 業績が特別良かった会社
- 普通レベルの会社
関係なく、
同じ業界にいる、という理由だけで
株価が大きく動いた
場面が多くありました。
これが、
👉 「個別株は、業界に逆らえない」
という考え方です。
第5章:階層③|企業ファンダメンタルは「最低限」でいい?
企業ファンダメンタルとは、
「その会社がちゃんと儲かって、ちゃんと生き残れそうか?」を見ることです。
ただし、初心者のうちは
難しい分析は不要です。
まずは次の3点だけ意識すればOK👇
- ✅赤字か黒字か
- ✅借金で首が回らなくなっていないか
- ✅何で儲けている会社なのか
ここで大事なのは👇
👉 「完璧に分析する必要はない」という事です。
本当は4つに分けて考える(※でも覚えなくていい)
一般的な企業ファンダメンタル分析では、
次の4つがよく使われます。
- 成長性:成長性の事業内容か
- 収益性:ちゃんと利益が出ているか
- 安全性:借金は多すぎないか
- 割安性:PER・PBRは割高か割安か
…と聞くと、
「なんか急に難しくなった😅」
と感じる人がほとんどだと思います。
ですが、ファンダメンタルに強い興味が出てきた人は、
自然と自分で調べ始めます。
だから、今は全部を理解しなくて大丈夫です。
初心者が「1つだけ」見るならここ
「じゃあ結局、どこを見ればいいの?」
と聞かれたら、
私ならこう答えます。
👉 売上総利益率
(※売上から原価を引いて、どれくらい利益が残っているか)
ポイントはとてもシンプル。
- 売上が伸びていても
- 売上高利益率が下がり続けている会社は要注意
売上だけ見ていると危ない例
「売上が伸びている=良い会社」
と思いがちですが、
実は売上だけ見ていると危ないケースもあります。
| 年度 | 売上高 | 売上総利益 | 売上総利益率 |
|---|---|---|---|
| 前々年度 | 100億円 | 20億円 | 20.0% |
| 前年度 | 120億円 | 21億円 | 17.5% |
| 今年度 | 140億円 | 21.5億円 | 15.4% |
※売上は増えているのに、利益率は下がっている
このように、
- ✅売上は伸びている
- ✅でも、利益の残り方がどんどん悪くなっている
会社も、実際に存在します。
なぜ「売上総利益率」を見るのか
売上総利益率が下がるということは、
- 原価が上がっている
- 値下げ競争に巻き込まれている
- 売れば売るほど苦しくなっている
可能性がある、ということです。
売上の成長だけでなく、
「どんな形で儲かっているか」も一緒に見る
それだけで、
危ない会社をかなり避けられます。
初心者は「完璧」より「地雷回避」
企業ファンダメンタル分析は、
完璧にやろうとした瞬間に挫折します。
だから最初は、
- ✅赤字が続いていないか
- ✅借金で苦しんでいないか
- ✅売上は伸びているか
- ✅売上総利益率が極端に悪化していないか
このくらいの
ザックリ判断で十分です。
👉 ファンダメンタルは
「当たりを探す」より「大外れを避ける」ためのもの
この感覚が持てれば、
もう合格です。
最終章:3つの階層で考えるファンダメンタル分析|全体まとめ
ファンダメンタル分析は、
難しい決算書を細かく読み込むことではありません。
むしろ大事なのは、
普段目にしているニュースや話題です。
たとえば、
女子高生やギャルが
「これ流行りそうじゃない?」と感じたものが、
気づけば世の中に一気に広がることがありますよね。
株も、それとよく似ています。
ニュースを見ていて、
「やたらこの話題が多いな」
「最近、同じテーマをよく目にするな」
と感じたら、
まずは
👉 その業界全体を調べてみる
そして、
👉 どんな会社が関わっているのかを見る
この順番で十分です。
ファンダメンタル分析とは、
流行やお金の流れの“芽”に気づき、
個別株を見る準備をするための考え方なのです。



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