
2026年9月2日、個人向け国債の最新金利が発表されました。
今回(2026年9月募集分)の適用利率は、
・✅固定3年:1.96%
・✅固定5年:2.24%
・✅変動10年:1.95%
となりました。
今回も金利は上昇しています。
特に目を引くのが、固定5年の2.24%です。
一方、期間が10年と長い変動10年は1.95%。
「10年より5年の方が金利が高いなら、固定5年の方が有利じゃない?」
そう思ってしまいますよね。
実際、現在の金利だけを見れば、固定5年の方が高金利です。
ただし、日銀の利上げ局面では、比較すべきポイントは金利の「今」だけではありません。
今後さらに金利が上昇するのであれば、半年ごとに利率が見直される「変動10年」には、固定5年にはないメリットがあります。
では、現在の2.24%という高い金利を確定できる「固定5年」と、今後の金利上昇に期待できる「変動10年」。
いったい、どちらを選ぶのが有利なのでしょうか?
今回は、個人向け国債の「変動10年」と「固定5年」を比較しながら、なぜ現在の金利が低い変動10年にも注目する価値があるのか、そして、すでに固定5年を購入している場合はどう考えればいいのかを整理していきます。
第1章|変動10年国債の最新金利(2026年9月募集)(9月2日更新)
📌 【2026年9月募集分】個人向け国債の最新金利動向(9月2日公表)
2026年9月募集分の金利が発表されました。
- 変動10年 第198回:年 1.95%(前回:1.87%)
- 固定5年 第186回:年 2.24%(前回:2.06%)
- 固定3年 第196回:年 1.96%(前回:1.71%)
今回も3種類すべての金利が上昇しました。
2026年9月募集分の個人向け国債「変動10年」の初回適用利率は、年1.95%(税引前)です。
この金利は、2026年9月2日に財務省より発表されました。
変動10年(第198回)の概要
- 初回の適用利率:年1.95%(税引前)
- 金利のタイプ:利率は半年ごとに見直し
- 適用利率の下限:年0.05%
- 算出式:利率は「基準金利 × 0.66」で算出
変動10年は、半年ごとに金利が見直されるのが大きな特徴です。
今回の9月募集分では、基準金利が前回の2.83%から2.96%へ上昇。その結果、初回適用利率も前回の1.87%から1.95%へ上昇しました。
👤ここまで急激に個人向け国債の利率も上がってくると、株の配当金と比べても、決して悪くない金利になってきました。
もちろん、株のようにキャピタルゲインを狙うことはできません。
それでも、株価の暴落などを気にせず、元本割れのリスクを抑えながら運用したい人にとっては、個人向け国債はかなり魅力的な選択肢になってきたと思います。
さらに今、個人向け国債をNISAの対象にする案が浮上しています。
2026年8月末には、財務省と金融庁が2027年度の税制改正要望に、個人向け国債の税優遇措置を「事項要望」として盛り込みました。
まだ決定事項ではありませんが、テレビやメディアでも取り上げられるなど、個人向け国債のNISA対象化についての議論が広がっています。
もし個人向け国債がNISAの対象になれば、現在は利子にかかっている20.315%の税金が非課税となり、受け取れる利息をそのまま受け取れる可能性があります。
そうなれば、現在でも1.95%まで上昇している変動10年の魅力は、さらに高まることになります。
ただし、現時点ではあくまで「案・検討段階」です。
今後、本当にNISAの対象になるのか、そして具体的にどのような制度になるのかは、まだ分かりません。
個人向け国債を保有している人、これから購入を考えている人にとっては、今後の税制改正の動きにも注目しておきたいところです。
第2章|固定5年より低い利率の変動10年が再び注目?
普通に考えると、
「期間が長い(10年)国債のほうが、短い(5年)国債より金利が高い」
のが自然です。
しかし、個人向け国債では
独特の金利計算式によって、
この関係が逆転することがあります。
実際、2026年3月募集分では
- 固定5年:年1.58%
- 変動10年:年1.40%
と、変動10年のほうが利率は低くなっています。
それでも今、
あえて利率の低い「変動10年」を選ぶ人が増えている
のはなぜでしょうか。
その理由を整理します。
1. 将来の金利上昇についていける
固定5年国債は、
購入時の金利が5年間ずっと固定されます。
一方、変動10年国債は、
半年ごとに世の中の金利に合わせて利率が見直される仕組みです。
今後さらに日本の金利が上がると予想する場合、
「今の金利を固定する」よりも
「将来の上昇を追いかけられる」変動型のほうが、
トータルの受取利息が多くなる可能性があります。
2. 「0.66」という掛け算のマジック
個人向け国債の利率は、以下のように決まります。
- ✅固定5年:基準金利 − 0.05%
- ✅変動10年:基準金利 × 0.66
市場金利(基準金利)が低い局面では、
「引き算」の固定5年のほうが有利に見えがちです。
しかし、金利水準が上がってくると、
将来的には
「掛け算(0.66倍)」のほうが伸びやすくなる
と考えられます。
この違いが、
利上げ局面で変動10年が再評価されている理由の一つです。
3. 1年経てば「実質的な普通預金」のように使える
変動10年国債は、
発行から1年が経過すれば、いつでも中途換金が可能です
(※直近2回分の各利子相当額 × 0.79685 が差し引かれます)
そのため、
- とりあえず10年で持つ
- 金利がもっと良い商品が出たら乗り換える
といった、出口戦略の柔軟性があります。
「10年=完全に資金が縛られる」
というイメージほど、実際は重くありません。
【固定5年と変動10年の考え方の違い】
| 比較ポイント | 固定5年(守り) | 変動10年(攻め) |
| 今の利率 | 1.58%(高い) | 1.40%(やや低い) |
| 将来の金利変動 | 5年間ずっと変わらない | 半年ごとに利率を見直し |
| 利上げへの対応 | 恩恵を受けられない | 金利上昇に自動で追随する |
👉ポイント:
現在のような「利上げ局面」では、目先の数%の差よりも、将来の追随性を重視して「とりあえず変動10年に入れておく」という投資判断をする人が増えています。
第3章|「今すぐ買う」か「様子を見る」か
「今すぐ買う」か、
それとも「もう少し金利が上がるまで待つ(様子を見る)」か。
これは国債投資で、最も悩ましいポイントです。
結論から言うと、
変動10年国債に関しては「様子見のメリットがあまり大きくない」
という性質があります。
1. 変動金利なので「後出しジャンケン」ができる
固定金利の場合、
購入後に金利が上がると
「もっと待てばよかった」と後悔しがちです。
一方、変動10年国債は、
購入後に世の中の金利が上がれば、
保有している国債の利率も自動的に追随します。
- 今すぐ買う
→ 今の金利(1.48%)を受け取りつつ、将来の上昇も取り込める - 様子を見る
→ その間の利息はゼロ、もしくは普通預金並み
将来の金利上昇を取りこぼしにくい仕組みのため、
無理にタイミングを計る必要性が低いのが特徴です。
2. 「待機コスト」の発生
「来月はもっと金利が上がるかも」と様子を見ている間、
資金は実質的に眠った状態になります。
例えば、
100万円を年1.48%で1か月運用すると、
税引前で約1,200円の利息が発生します。
仮に来月、金利が0.1%上がったとしても、
その差額を取り戻すには
数か月〜1年以上かかるケースもあります。
「今の金利」自体が十分に魅力的であれば、
早めに運用を始めるほうが合理的、
という考え方も成り立ちます。
3. どうしても迷うなら「時間分散(積立)」
それでも
「一度にまとめて買うのは不安」
という場合は、時間分散が有効です。
例:
- 今月:資金の1/3を購入
- 3か月後:さらに1/3を購入
- 半年後:残り1/3を購入
こうしておけば、
今後さらに金利が上昇した場合でも
「全部を低い金利で買ってしまった」という後悔を抑えつつ、
早い段階から利息を受け取り始めることができます。ます。
第4章|固定5年をすでに買った人はどう考える?
結論から言うと、固定5年を買った判断は間違っていません。
むしろ、金利上昇局面に入る前の「堅実な一手」だったと評価できます。
今後どう動くかを考えるために、次の3点を確認してみましょう。
1. 「確定した利益」を手に入れた強み
先月(2026年1月募集分)の固定5年国債の金利は 年1.59% でした。
これは、
- 今後もし景気後退で金利が下がっても
- 日銀が利上げを止めても
5年間、1.59%が保証される という意味です。
一方で、変動10年国債は金利上昇の恩恵を受けられる反面、
将来金利が下がれば、利率も連動して下がります。
つまりあなたはすでに、
👉 「どんな相場でも崩れにくい守りの資産」
を1つ確保できている状態です。
2. 「1年後」に乗り換えという選択肢がある
個人向け国債は、種類を問わず 発行から1年経てば中途換金が可能 です。
そのため、次のような戦略が取れます。
- まずは固定5年を1年間保有して利息を受け取る
- 1年後、もし
- 変動10年の金利が大きく上がっている
- 金利差が明確に開いている
なら、固定5年を解約して乗り換える
※解約時には「直近2回分の利息相当額」が差し引かれますが、
金利差が十分にあれば、長期的には回収可能です。
👉 「今決めきらなくていい」
これが個人向け国債の最大の安心材料です。
3. 「分散投資」の結果と考える
投資の基本は
一度に、1つのシナリオに全額を賭けないこと。
今のあなたの状態は、
- 固定5年国債:安定・守りの枠
- これから検討する変動10年国債:金利上昇期待の枠
という、非常にバランスの良い組み合わせです。
金利が
- 上がっても → 変動がカバー
- 下がっても → 固定がカバー
どちらに転んでも「後悔しにくい」構造になっています。ートフォリオになります。
結論:
すでに購入した固定5年国債は、
👉 そのまま「守りの資産」として保有 でOK。
もし追加で投資できる余力があるなら、
今月募集の 変動10年国債を少し買い足してミックス する。
これが、
- 判断を急ぎすぎず
- 金利上昇も取り逃がしにくい
精神的にも、運用的にも一番スッキリする選択 です。
固定5年を買ったあとに「1年後どう判断すべきか?」を、金利差・解約コストの観点から詳しくまとめたのがこちらです。
👉 2026年最新|固定5年国債は「1年後」に見直す?日銀利上げ時代の解約・買い直し判断基準
結論|変動10年 vs 固定5年どちらが有利?
結論|変動10年 vs 固定5年どちらが有利?
「結局のところ、どっちが正解なの?」と迷ってしまいますよね。
現在の日本は金利が上昇局面にあるため、多くのアナリストや投資家は
「今から新規で買うなら変動10年が合理的」
と判断するケースが増えています。
その理由を、判断の決定打になるポイントで比較してみましょう。
【徹底比較】変動10年 vs 固定5年
| 比較ポイント | 変動10年(今月の本命) | 固定5年(先月購入分) |
|---|---|---|
| 今の利率 | 1.48% | 1.66% |
| 金利上昇への対応 | ◎ 半年ごとに追随 | × 変わらない |
| 金利低下への対応 | △ 利率が下がる | ◎ 高金利を維持 |
| 向いている人 | 「金利はまだ上がる」と考える人 | 「今がピーク」と考える人 |
| 最大の安心感 | 常に“その時点の相場”に近い | 5年間の利息が完全に確定 |
結局、どちらが「有利」になるのか?
結論から言うと、「今後5年〜10年の間に、日本の金利が今よりさらに上がるかどうか」で決まります。
- 「変動10年」が圧倒的に有利なケース
- 日銀が今後も段階的に利上げを行う
- 長期金利が高止まり、またはさらに上昇する
→ 半年ごとに利率が更新されるため、トータル利息で固定5年を上回りやすい
- 「固定5年」が有利なケース
- 景気が急減速し、日銀が利下げに転じる
- 金利が数年で再び低下する
→ 周囲の金利が下がっても、購入時の高金利を守り切れる
今すぐできる「後悔しないための考え方」
今の迷いを解消するおすすめの戦略は以下の通りです。
- 「追加資金」があるなら「変動10年」へ
もし手元にまだ余裕資金があるなら、今月は「変動10年」を買ってください。これで「固定」と「変動」の両方を持つことになり、金利が上がっても下がっても対応できる最強の構えになります。 - 追加資金がないなら「1年待機」
すでに買った固定5年は、1年経てば解約して変動10年に乗り換えられます。その時の金利状況を見て、変動の方が圧倒的に高ければ、そこでスイッチすればOKです。
本音アドバイス:
現在の日本の状況では、物価も上がっており、金利もまだ上がる余地があるという見方が強いです。そのため、「今から新しく買うなら、迷わず変動10年」というのが、最も効率的で後悔の少ない選択と言えます。



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