
2026年3月25日に上場予定の ジェイファーマ株式会社(520A)。
バイオベンチャーということで、赤字は当たり前。
大株主にはベンチャーキャピタルがずらりと並びます。
パッと見た印象では、
「このIPOはポイント狙いだけにしておこうかな」
と、正直なところ僕も思いました。
そこで、
あまり人気がなさそうだからこそ、
有価証券報告書を読んで、あらためて分析してみました。
すると、ジェイファーマ(520A)は、
単純に切り捨てるには少し悩ましいIPOだと感じました。
他のバイオベンチャーIPOと比べると、
いわゆる「夢を買う株」ではなく、
「期待を買う株」に近い印象です。
先に結論を言ってしまうと、
僕のスタンスは
全力申し込みで当選狙い。
公募価格を超えたら初値売りです。
僕が注目したジェイファーマの期待したところ
有価証券報告書によると、ジェイファーマ株式会社のリード化合物である
ナンブランラトは、すでに第3相試験(最終治験)の段階に到達しています。
これはバイオベンチャーにとって、
単なる研究段階ではなく、
「製品化を現実的に意識できるフェーズ」に入っていることを意味します。
つまり、
ジェイファーマのIPOは
夢だけで語られるバイオ株ではなく、期待の根拠が資料で確認できるIPO
だと感じました。
ここでは、有価証券報告書の内容をもとに、
市場がジェイファーマに寄せている期待を
3つのポイントに整理します。
① 米国FDAとの合意に基づく「最終段階」までの進展
まず注目したのは、
国内第2相試験の結果をもとに、米国FDAと協議を重ねたうえで、
第3相試験への進行が認められている点です。
国内データのみでFDAのレビューを経て、
グローバル第3相へ進むケースは決して多くありません。
同社自身もこれを
「一定の進展」と評価しており、
臨床データの信頼性が当局レベルで確認された
という意味で、非常に大きなポイントだと感じました。
👤第3相試験に進んだ場合、その後の成功率(承認に至る確率)は、約50%〜70%とされています。
② 世界初の作用機序(First-in-Class)への期待
ナンブランラトは、
がん細胞の増殖に不可欠なアミノ酸の取り込みを阻害する
「LAT1阻害剤」という、これまでにない新しい作用機序を持つ薬剤です。
このSLCトランスポーター領域は、
まだ十分に開拓されていない分野であり、
同社はその中で
First-in-Class(世界初)の薬剤を目指しています。
既存薬の改良ではなく、
未充足の医療ニーズ(アンメット・メディカル・ニーズ)に挑む点は、
成功した場合のインパクトが非常に大きいと感じました。
③ 商業化(市販化)を見据えた準備が進んでいる
もう一つ注目したのが、
商業化を前提とした準備がすでに進んでいる点です。
2025年5月には、
製造・品質管理(CMC)について
「商業製造スケールの品質基準を満たしている」
との確認をFDAから得ています。
さらに、米国では
オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)にも指定されており、
承認されれば
- 7年間の市場独占権
- 価格競争の回避
といった形で、
製品化後の収益性が制度的に守られる仕組みがあります。
結論としての期待感
バイオベンチャーにとって、第3相試験は
「実用化の門番」とも言える存在です。
ジェイファーマは、
- 当局(FDA)との合意
- 世界初という独自性
- 商業製造レベルの品質体制
この3つをそろえたうえで、
最終段階に進んでいます。
そのため、
投資家や業界からの期待が高まるのも、
自然な流れだと感じました。
※ただし、有価証券報告書にも記載されている通り、
最終治験の結果が出るまでには数年単位の時間を要します。
その間、研究開発費による赤字が続く点には注意が必要です。
しかしハイリスクハイリターンであることは間違いない
ジェイファーマ株式会社は、
バイオベンチャーの中でも
「あと一歩」のところまで来ている数少ない企業だと思います。
もし、
- 世界初(First-in-Class)の薬が誕生し
- 商業化までこぎ着けることができれば
そのリターンは非常に大きく、
テンバガー(10倍株)を狙える可能性がある銘柄でもあります。
「世界初の薬が生まれる瞬間に立ち会う」
そういう夢を見られる点では、
確かに面白いIPOです。
最大のリスク(大化けしない可能性)
一方で、
「大化け」の期待が高いからこそ、
以下のネガティブなシナリオは必ず想定しておく必要があります。
① 資金ショートと希薄化リスク
第3相試験の結果が出るまでには、
あと2〜3年程度はかかると見られます。
その間、
研究開発費や運営費を賄うために、
上場後も追加の資金調達(いわゆる“おかわり増資”)が行われる可能性は高いでしょう。
増資が行われれば、
1株あたりの価値は薄まり、
株価が上がりにくくなる(希薄化)という問題が生じます。
これは、
ほぼすべてのバイオベンチャーが抱える
避けられないリスクです。
② 第3相試験での失敗リスク
第2相試験まで良好な結果が出ていても、
第3相で「有意な差が出なかった」として、
開発が中止されるケースは決して珍しくありません。
その場合、
- 主力パイプラインの価値は一気に失われ
- 株価は数分の一、あるいはそれ以下
まで下落する可能性があります。
第3相は、まさに天国と地獄の分岐点です。
このリスクをどう受け止めるか
ジェイファーマは
- ハイリターンの可能性
- 取り返しのつかない下落リスク
この両方を併せ持つ、
典型的なハイリスク・ハイリターン銘柄です。
だからこそ、
- 長期で全力投資する銘柄なのか
- IPOとして割り切って参加するのか
自分のスタンスを
最初に決めておくことが何より重要だと感じています。
公募割れの可能性は?
結論から言うと、
ジェイファーマ株式会社(520A)のIPOは
「バイオベンチャーの中では期待値は高いが、需給面での公募割れリスクも無視できない」
本当に悩ましいIPOだと考えています。
3月5日に発表される仮条件が、
想定価格(920円)よりも高いレンジで設定されれば、
機関投資家からの評価が高いことを示す材料となり、
公募割れ回避への期待は高まります。
公募割れをどう見るか(投資スタンス別)
ジェイファーマは
「技術は本物」と評価される一方で、
「34億円という需給の重さをこなせるか」が
最大の焦点だと考えています。
短期・初値狙い
- 公募割れの可能性は低めと予想
- ただしVC売りリスクがあるため
👉 初値売り前提の参加が無難
長期・製品化狙い
- 第3相の結果が出るまで数年保有する覚悟があれば
- 公募価格近辺での購入は一つの選択肢
ただし、
追加増資による株価希薄化リスクは常に付きまとう
点には注意が必要です。
IPOは需給がすべて。
資金が少ない人ほど、口座数で勝負するのが現実的です。
まとめ
有価証券報告書を読みながら、
あくまで自分なりの視点で分析してみました。
なので、
この記事を読んだからといって、
僕の分析をそのまま信じて売買することはおすすめしません。
投資はあくまで自己責任です💦
その上での個人的な見解になりますが、
ジェイファーマ(520A)のIPOについては、
初値が公募割れする可能性は低いと考えています。
ただし、
上場直後に株価を一気に押し上げるようなBIGニュースが
すぐに出てくるとも思っていません。
製品化に関する材料は、
第3相の進捗や結果など、
今後も段階的に出てくるはずです。
そう考えると、
「製品化への期待」で買うタイミングは、
IPOに限らず、後からでも十分にあるとも感じています。
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当選しなければ何も始まらない投資です。
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