倒産寸前のぼろ株から株価10倍へ?テンバガーを狙う“逆張り投資”の世界

株の知識
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今日の投資戦略は?

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倒産寸前と言われる株――誰がそんな危ない銘柄を買うのかと思うかもしれません。
けれど実は、あえて「潰れそうな会社」に投資する人たちがいるのです。

その目的はただひとつ。株価が10倍になる“テンバガー”を狙うこと。

株式投資の世界には、そんな“常識外れの逆張り戦略”が静かに存在しています。
本記事では、このリスク満載ながらロマンあふれる「倒産確率ランキング逆張り投資」について、
その仕組み・魅力・注意点を深掘りしていきます。

潰れそうな株に投資するなんて正気じゃない?

株式投資というと、「将来性のある会社」や「業績が伸びている企業」に投資するのが普通です。
むしろ、「業績が悪く、倒産の噂が流れている企業」なんて、真っ先に避けるべき対象でしょう。

でも世の中には、あえてそんな“潰れそうな会社”に目をつけて投資する人たちがいます。

なぜそんな危険な銘柄を選ぶのか?
彼らの狙いはひとつ。株価が数倍、時には10倍以上に跳ね上がる“テンバガー”をつかむことです。

事実、過去のテンバガー銘柄をよく見てみると、
その多くは「誰も見向きもしなかった低位株」や「業績不振で株価が低迷していた企業」だったという事実があります。

もちろん、失敗すれば資金はゼロ。ハイリスク・ハイリターンの極みとも言える投資法です。
ですが、だからこそ一部の投資家たちにとっては、「ロマン」と「ゲーム性」に満ちた世界でもあるのです。

テンバガーはどこから生まれる?実はぼろ株からが多い

「テンバガー」とは株価が10倍になる銘柄のこと。投資家にとっては夢のような存在です。
しかし、こうした大化け銘柄は決して有望株ばかりから生まれるわけではありません。

実は多くのテンバガーは、一度は市場から見放され、株価がボロボロになった“低位株”や“不人気株”から生まれています。

なぜかというと、株価が極端に下がっている銘柄は、業績悪化や経営不安で売られ過ぎていることが多く、市場の期待値が非常に低い状態にあるからです。

そのため、何か良い材料や業績回復の兆しが見えると、急激に買い戻されて価格が跳ね上がることがあります。
まさに、「誰も期待していなかったからこそ、上昇余地が大きい」のです。

もちろん、そうした銘柄の多くは本当に倒産してしまう場合も多く、リスクは非常に高いのですが、
うまく当たれば一攫千金の大チャンスとなります。

倒産確率の高そうな株の探し方|初心者でもできる簡単リスクチェック術

株の倒産リスクを自分で調べるには、本来は決算書の読み込みや複雑な指標の計算が必要です。
しかし、初心者がいきなり財務データを詳しく分析するのはハードルが高く、途中で挫折してしまいがちです。

そこで、ここでは専門知識がなくても簡単に倒産リスクの高そうな株を探せる方法をご紹介します。

1. 株価100円以下の銘柄をチェックする

株式投資の世界には「100円以下の株は買うな」という有名な格言があります。
これは、「株価が極端に低い銘柄は倒産リスクや経営不安を抱えていることが多く、手を出すと危険だ」という意味です。

実際に、株価が100円以下の銘柄は、経営状態が悪化している企業が多く、市場から敬遠されているため値段が低くなっています。
このため、株価100円以下の株は倒産リスクの高い銘柄の代表的な目安として利用されているのです。

まずは、証券会社のスクリーナーで「株価100円以下」に絞り込み、どんな企業があるか確認してみることから始めましょう。

2. 赤字決算や自己資本比率の低い企業を探す

「赤字決算が続いている企業」は、売上よりも支出が多く、資金繰りに問題を抱えている可能性が高いです。
これは誰にでもわかりやすく、倒産リスクをイメージしやすい指標です。

もう一つ注目したいのが「自己資本比率」です。これは、会社の資産のうち、どれだけが“自分のお金(自己資本)”でまかなわれているかを示す指標です。

たとえば、自己資本比率が30%を切っている企業は、残り70%以上を借金などの“他人のお金”で運営していることになります。
このような企業は、売上が一時的に落ち込んだり、資金繰りが悪化しただけでも経営が立ち行かなくなるリスクが高いのです。

つまり、自己資本比率が低い企業ほど「財務的に脆い体質」になっており、倒産リスクが高まる傾向にあります。

楽天証券やSBI証券などのスクリーニング機能では、「自己資本比率が30%未満」といった条件で簡単に絞り込みができます。
これを「赤字続きの企業」と組み合わせて検索することで、より高リスクな企業を効率的に見つけられるようになります。

※ただし、自己資本比率の“健全さ”は一律ではなく、業種ごとのビジネスモデルや資金調達の慣習によって大きく変わります。

🔻 自己資本比率が低くなりがちな業種

  • 銀行・証券などの金融業
    • 貸し出しや運用資産が多く、自己資本比率は10%台でも健全とされます。
    • 代わりに、BIS規制などの国際基準で健全性を評価。
  • 不動産業
    • 多額の借入を使って物件を取得・開発することが多く、レバレッジ型のビジネス。
    • 自己資本比率10〜30%でも珍しくなく、代わりに回転率やキャッシュフローが重視される。

3. 専門サイトやランキングを活用する|最も手軽な方法

実は、「倒産リスクの高そうな企業」を探す方法の中で最も手軽なのがこれ
Googleで「倒産リスク ランキング」と検索するだけで、
証券会社のレポートや投資情報サイト、個人投資家によるブログ記事など、さまざまなリストが見つかります。

たとえば、ある企業が出している「危ない会社ランキング」では、財務指標や赤字の継続年数などから倒産リスクの高い企業を抽出しています。
こういった情報を参考にすれば、自分でデータを集めたり分析したりしなくても、
「この会社、ちょっと危ないらしいな」と事前に把握できるのです。

もちろん、こうしたランキングはあくまで“予測”に過ぎないため、必ずしも全ての企業が倒産するわけではありません。
しかし、「倒産確率の高そうな銘柄をざっくり知りたい」という初心者には非常に便利な入口です。

なぜそんな危ない株を買うのか?投資家たちのロジック

投資家たちはよく言います。
「市場に見捨てられた株こそ、割安の宝庫だ」と。

実際、倒産リスクが高まっている企業の株は、過度に売られて株価が極端に安くなっていることが多く、
企業の“本来の価値”に対して割安で放置されている場合があります。

例えば、事業再生がうまくいったり、大手企業がスポンサーについたり、想定外の好材料が出た瞬間、
こうした“見捨てられていた株”が一気に注目され、株価が跳ね上がる──という現象は過去にも何度も起きています。

もちろん、そういったケースはごく一部。
ですが、だからこそ、逆張り投資家は**「全体のうち1〜2社が当たれば、他が紙くずでも十分に利益が出る」**という発想で銘柄を分散し、
広く薄く仕込んでおくという戦略をとるのです。

彼らにとって重要なのは、「99%の人が見捨てたタイミングこそが仕込みどき」という発想。
これは単なるギャンブルではなく、市場心理を逆手に取る逆張りの戦略だと言えるでしょう。

テンバガー狙い逆張り投資のメリットとデメリット

メリット:一発逆転、夢のテンバガー

テンバガー(株価10倍)──株式投資の世界では、誰もが一度は夢見る存在です。
倒産リスクの高い株は、市場から完全に見放されているぶん、
何かひとつの好材料をきっかけに一気に何倍もの上昇を見せることがあります。

しかも、こういった銘柄は株価が数十円〜100円程度と安いため、
少額からでも複数銘柄に分散投資できるのもメリットの一つです。

そして万が一、テンバガーやそれに近い上昇が現実となれば、
たとえ他の銘柄が失敗してもトータルでは大きなリターンを得ることが可能です。


デメリット:紙くずになる可能性も

しかし、これは言い換えれば**「ほとんどの銘柄は紙くずになるかもしれない」**という意味でもあります。
実際、倒産リスクが高い企業の多くは、本当に倒産してしまうことも珍しくありません。

株価が1円になり、上場廃止──
まさに“紙くず”という言葉が現実になる世界です。

また、株価が低いために日々の値動きが大きく、一時的な急騰に飛びついて高値掴みしてしまうという落とし穴もあります。

さらに、こうした銘柄の情報は少なく、IRも不親切な企業が多いため、状況の変化をつかみにくいという難点も。


「やるなら少額で、分散して」

この投資法に挑戦する場合、絶対に守りたい鉄則があります。

それは──
「1社に賭けず、少額で広く分散すること」

たとえば、10社に各5,000円ずつ投資して9社がダメでも、1社が10倍になれば元は取れます。
この投資法は、“勝率”ではなく“爆発力”で勝つものだと心得ましょう。

筆者の体験談:テンバガーどころか“紙くず”に

実は僕自身、過去に「潰れかけの企業が復活すれば、株価も爆発的に上がるかも」と思って
経営危機に直面していた消費者金融の武富士の株を購入したことがあります。

当時、株価はすでに100円を割り、1株50円ほどになっていました。
今と違って売買単位は1000株が基本だったので、5万円程度で購入
「最悪、紙くずになっても5万円なら勉強代」と割り切っていました。

50円を切るような低位株は、値動きも非常に鈍く、
ジリジリと下がっていく“死んだ魚”のような動き
それでも時折、何かのニュースで急に跳ね上がる瞬間もあり、
「もしかしたら…」と期待してホールドしていたのを覚えています。

しかし、結果は……倒産。

夢見たテンバガーどころか、株は本当に紙くずになりました。
リスクを承知していたとはいえ、やはり実際にゼロになると精神的にもこたえました。

過去の実例|“ほぼ死にかけ”から復活した企業たち

1. 東理ホールディングス(旧・東理)

「東理ホールディングス」は、いわゆる「低位株(ボロ株)」の一角としてよく注目を集めていました。このような低位株は、業績不振や経営不安などを背景に株価が低迷しているケースが多いですが、時に仕手筋のターゲットになって急騰することもあるため、投資家の間では“夢株”として語られることもありますね。

2. エス・サイエンス

現在も東証スタンダード市場に上場

エス・サイエンスは今も“低位株”の代表格ではあるものの、材料次第では一気に注目される可能性を秘めた存在です。

まとめ|テンバガーは夢、倒産は現実。だけど…

倒産寸前と言われる“ぼろ株”に投資するのは、一見するとギャンブルのように思えます。
しかし、その裏には緻密な戦略と冷静なリスク管理が存在し、
「誰も見向きもしない安値で仕込む」という逆張りの妙味が詰まっています。

テンバガーを狙うこの投資法は、失敗すれば投資金が紙くずになるリスクも高い一方で、
わずかな成功が数百%、時には10倍以上の大きな利益をもたらします。
それゆえ、挑戦する価値を感じる投資家たちが絶えないのです。

大切なのは「夢に溺れず、冷静に、少額で分散しながら情報収集を怠らないこと」。
この世界はリスクとリターンが極端に交錯する舞台であり、
リスクを知った上で賢く付き合うことが成功への鍵となります。

もしあなたがこのスリルと可能性に惹かれるなら、
ぜひ慎重かつ計画的に、この“逆張り投資”の世界を覗いてみてください。
そこには、普通の投資では味わえない、まさに“ギャンブルを超えた投資”の醍醐味が待っています。

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