2026年衆院選は自民圧勝か?株高に喜ぶ投資家と物価高に泣く国民の「二極化」

2026年衆院選で自民党が圧勝した場合、株高に喜ぶ投資家と物価高に苦しむ国民の二極化を表したイメージ 株式投資
2026年衆院選で自民党が圧勝した場合、株高に喜ぶ投資家と物価高に苦しむ国民の二極化を表したイメージ

2026年1月9日夜。
衆院解散の検討が報じられ、日本は一気に“選挙モード”へと傾き始めた。

1月23日の通常国会冒頭解散という具体的な日程が浮上したことで、この動きは単なる政治ニュースにとどまらなくなった。
不確実性は、すでに市場と国民生活の両方に波紋を広げ始めている。

市場は、驚くほど早く反応した。
為替は1ドル=158円台まで円安が進行。
日経先物(大取・ラージ)は
+1,510円(+2.90%)と急騰。
「解散 → 選挙 → 高市政権の安定」というシナリオが意識されただけで、リスクを取りに行く動きが先物市場で一気に表面化した形だ。

だが、その一方で──
生活者の体感は、まったく違う。

スーパーでは食料品の値上げが続き、電気代や日用品の負担は重くなるばかりだ。
給料が増えたとしても、円安による物価上昇のスピードには追いつかない。

株高に喜ぶ投資家と、
物価高に苦しむ生活者。

2026年の日本では、同じ経済の中でまったく違う現実が同時に進行している。

もし自民党が圧勝すれば、この「二極化」はさらに鮮明になる可能性がある。
その先に待つのは、真の景気回復なのか。
それとも、より深い格差の固定化なのか──。

② 自民圧勝なら「サナエノミクス」がフルスロットル?

株価を押し上げる4つの歯車

衆院選で自民党が圧勝し、単独過半数を確保する展開になれば、
市場はそれを 「政治の不確実性が大きく後退した状態」 と受け止める。

株式市場が最も嫌うのは、
「先が読めないこと」

逆に言えば、
政権が安定し、政策の方向性が固まった瞬間、
投資家は一気にリスクを取りにいく。

ではなぜ、
今回の「自民圧勝シナリオ」は、これほどまでに株高を連想させるのか。

そこには、4つの明確なメカニズムが存在する。

1. 政策実行力の「強制執行」

防衛力強化、半導体支援、インフラ更新、
そして高市氏が掲げる 核融合などのエネルギー政策

これまで「検討」にとどまっていた中長期プロジェクトが、
一気に 「実施フェーズ」へと加速する。

しかも、いずれも 巨額の国家予算を伴うテーマだ。

市場では
「国策に売りなし」
が、そのまま現実になる。

結果として、
関連銘柄には 一段高への期待 がかかりやすくなる。

2. 海外投資家の「日本買い」再燃

日本株の売買の 約7割 を占めるのは海外投資家だ。

彼らが最も重視するのは、
政治の安定

選挙で高市政権の基盤が固まれば、
「日本は当面、緩和的な政策がブレない」と判断されやすい。

その結果、
指数全体を押し上げる 大規模な買い が入りやすくなる。

3. 「低金利継続」への期待

政権が安定すれば、
日銀に対する 性急な利上げを牽制する政治的圧力 も強まる。

市場では、
「緩和的な金融環境が、想定より長く続く」
という見方が広がりやすい。

これは株式市場にとって 極めて強力な追い風 だ。

特に、

  • 成長株(グロース)
  • 不動産株

にとっては、明確なプラス材料となる。

4. 為替を通じた「企業利益」の押し上げ

市場が
「安定政権=円安容認」
と受け取れば、さらなる円安が意識される。

輸出企業の比率が高い日本株では、
1円の円安=数千億円規模の利益押し上げ要因 になる。

これが、
業績相場を力強く牽引する。

市場で回り始める“必然の流れ”

市場が描くシナリオは、こうだ。

自民圧勝
→ 安定政権
→ 政策実行
→ 海外マネー流入
→ 円安
→ 株高

この一連の流れが、
「期待」ではなく メカニズム として回り始める。

だからこそ、
投資家はこのシナリオを歓迎し、株価は上がりやすくなる。

しかし――
この 「株高を生む円安」 こそが、

もう一つの現実である
国民生活を追い詰める引き金
になっていく。

③ 国民が「直接喜ぶ」短期的な家計支援の可能性

衆院選が近づくと、政府は
「すぐに効果が見える支援策」 を打ち出しやすくなる。

今回も例外ではなく、
選挙後を見据えて、国民が体感しやすい対策が
現実味を帯びて語られ始めている。

1. 「即効性」のある現金給付(※可能性)

まず浮上しやすいのが、全国一律の給付金だ。

子育て世帯への上乗せなどが行われれば、
振り込まれた瞬間に家計の余裕を生む ため、
支持率にも直結しやすい。

かつての「おこめ券」のような現物支給ではなく、

  • 現金給付
  • ポイント還元

といった 使い勝手の良い形 は、
国民にとって最も分かりやすいメリットになる。

2. エネルギー価格対策の継続(※一部は既定路線)

次に注目されるのが、
電気・ガス・ガソリンといったエネルギー価格への対策だ。

エネルギー価格の高騰は、
家計を真正面から直撃する。

特にガソリンについては、
実質的な減税・負担軽減策がすでに動き出しており、
今後も補助や調整措置が続く可能性が高い。

この「価格のフタ」があるだけで、
月々の負担は数千円単位で変わる

とくに暖房需要が高まる冬場では、
この対策は金額以上に
心理的な安心感 をもたらす。

3. 「手取り」を増やす制度のテコ入れ(※調整段階)

さらに、「手取り」を増やす制度改革も
選挙後に向けて現実味を帯びている。

注目されているのが、
いわゆる 「103万円の壁」 の見直しだ。

与党と一部野党の間では、
この非課税ラインを
最大178万円まで引き上げる方向での合意形成が進んでいる。

まだ制度として確定しているわけではないが、
実現すれば――

  • 働いても税負担が急増しにくくなる
  • パート・アルバイト層の「働き損」が改善される
  • 実質的な手取りが増える人が出てくる

といった効果が期待される。

給付付き税額控除なども含め、
これらは選挙前後にアピールしやすい
生活に密着した“目に見える改善策” だ。

ただし──これらは「短期策」にすぎない

こうした支援が重なれば、

財布の中身が増え
光熱費の負担が下がり
手取りも改善する

という流れが生まれ、
目先の生活は確かに一息つく。

しかし、忘れてはいけない。

  • 給付金は一度きり
  • 補助金には期限がある
  • 円安と物価高という「本丸」は止まっていない

という現実だ。

だからこそ、
株価の上昇に沸く投資家
目先の支援でしのぐ生活者 の体感は、
ここから決定的にズレていくことになる。

④ 株高に喜ぶ投資家と、物価高に苦しむ生活者

二極化が鮮明に

安定政権がもたらす「株高の現実」

自民党が圧勝し、政権が安定すれば、
株式市場は真っ先に“歓迎ムード”に包まれる。

防衛・半導体・インフラ・エネルギー――
2026年は、政府が強く後押しする国策テーマが目白押しだ。

これらの分野には、
選挙前後を通じて資金が集中しやすく、
国策関連株は「主役」として買われやすくなる。

さらに、
円安の追い風を受ける輸出企業も業績が押し上げられ、
投資家の資産は増えやすい環境が整う。

生活者を直撃する「円安という物価高」

しかし、その華やかな光景の裏側で──
生活者の現実は、まったく違う方向へ進んでいる。

今の物価高の本質は、
「景気が良すぎるから」ではない。

原因は、はっきりしている。
通貨価値の目減り、つまり円安だ。

円安が続く限り、

  • 食料品
  • 日用品
  • 電気・ガスなどの光熱費

は、じわじわと値上がりし続ける。

たとえ給料が増えても、
物価高のスピードに追いつかなければ、
実質賃金はいつまでも改善しない。

2026年に固定化する「二つの世界」

つまり、2026年は
次の構図が、これまで以上にはっきりしてくる。

▶ 二つの現実

  • 「株高」で資産が増える人
     円安を味方につけ、国策の恩恵を受ける側。
  • 「物価高」で生活が削られる人
     円安の直撃を受け、コスト増を背負う側。
項目投資家(持てる者)一般庶民(持たざる者)
株価国策銘柄の恩恵で資産が膨らむ恩恵はほぼゼロ
円安外貨資産・輸出株でプラス輸入物価高で生活コスト増
対応策投資利益で物価高を相殺節約するしかない

これは、
政治の好き嫌いの問題ではない。

「円安・株高・物価高」 という、
今の日本経済の構造が生み出す
ほぼ必然的な結果 だ。

そして、この二極化は一時的なものではない。

給付金や補助金といった
「痛み止め」にも、必ず期限がある。

それが切れた瞬間、
生活者の負担は、より露骨な形で表面化する。

一方で、
円安が続く限り、
投資家にとっては資産が膨らみやすい環境が続く。

2026年は、

「資産を持つか、持たないか」

それだけで、
生活の明暗が分かれる年になる可能性が極めて高い。

⑤ 物価高の本丸は「為替」──給付金では止まらない残酷な理由

どれだけ給付金や補助金が配られても、
物価高が止まらない理由はひとつだ。

原因が「国内景気」ではなく、「円安」という構造にあるからである。

円が安くなれば、
食料品・日用品・エネルギーなどの輸入価格は自動的に上がる。

日本の生活必需品の多くが海外依存である以上、
円安は国民全員に等しくかかるコスト増となる。

給付金や補助金は期限付きの「点」の支援だが、
円安は24時間365日続く「線」のダメージだ。

この性質の違いこそが、
物価高が止まらない最大の理由である。

⑥ 2026年、私たちが直面する「3つの残酷な真実」

衆院選で自民が圧勝し、株高が進む──。
一見すると、日本経済は「明るい未来」に向かっているように見える。

だが、その華やかな光景の裏側には、
メディアではあまり語られない“残酷な現実”が隠されている。

ここを直視しなければ、
2026年の日本経済の本質を読み解くことはできない。

真実1:給付金は「円安という見えない税金」で回収される

給付金は、確かに家計を一時的に潤す。
だが、その裏側で円安が進めば、
輸入品の価格は容赦なく上昇し続ける。

  • 食料品
  • 日用品
  • エネルギー

生活に必要なものすべてが値上がりする今の日本は、
いわば──

右手で1万円を配りながら、
左手で2万円を奪われる構造

にある。

給付金は一瞬。
円安の影響は、終わりの見えない長期戦だ。

この“時間差”が、
生活者をじわじわと、しかし確実に追い詰めていく。

真実2:投資家は「儲けている」のではなく「逃げている」だけ

株高で投資家が潤っているように見える。
だが、その本質の多くは、
「日本円という沈む船からの脱出」にすぎない。

  • 円安 → 輸出企業の利益が膨らみ、株価が上がる
  • 円安 → 外貨建て資産(米国株など)の評価額が上がる

投資家は、
積極的に“攻めている”のではない。

円安によって資産価値が目減りするのを防ぐため、
円以外へ資産を移している
側面が大きい。

だからこそ──
投資をしていない人ほど「逃げ場」を失い、
円安の直撃を真正面から受けてしまうのだ。

真実3:安定政権は「変化」ではなく「固定化」をもたらす

自民が圧勝すれば、
確かに政権は安定する。

しかし、その安定は
必ずしも「生活の改善」を意味しない。

むしろ、次のような
“今の不都合な構造”が固定化される可能性が高い。

  • 止まらない円安と物価高
  • 実質賃金の低迷
  • 補助金(税金投入)頼みの歪な家計
  • 国策テーマ株だけが一人歩きする市場

投資家にとっては、
予測しやすい「追い風」の環境だ。

だが、生活者にとっては──
「負担が続く未来」にハンコを押されるようなものでもある。

⑦ まとめ:2026年は“恩恵と負担が分かれる年”になる可能性が高い

2026年の衆院選は、
日本経済にとって大きな分岐点になる。

もし自民党が圧勝し、政権が安定すれば、
市場はその瞬間から「株高シナリオ」を織り込み始めるだろう。

国策関連株は買われ、
円安が進み、
投資家の資産は増えやすくなる。

一方で、
生活者の現実は、決して明るくない。

円安と物価高は続き、
給付金や補助金では追いつかない。

実質賃金が伸びないまま、
生活コストだけが、静かに、しかし確実に上がり続ける。

つまり──

「株高に喜ぶ投資家」と
「物価高に苦しむ国民」

この二極化は、
選挙結果によって、さらに鮮明になる可能性が高い。

これは、政治の好き嫌いの問題ではない。
日本の経済構造が生み出す、ほぼ必然に近い現象だ。

そして、この記事で描いた未来は、
単なる悲観論でも、煽りでもない。

十分に起こり得るシナリオである。

2026年の日本は、

資産を持つか、持たないかで
生活の明暗が分かれる年

になるかもしれない。

あなたは、どちら側に立つのか──。
その選択は、もう始まっている。

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