どうも、投資ブロガーのsnowです。
世界的なテック企業の拠点として知られるシリコンバレーに本拠を置く、スタートアップ向けの融資で有名な銀行持ち株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行が、経営破綻して事業を停止することが発表されました。このニュースは、世界中の金融市場に影響を及ぼす可能性があり、投資家たちは懸念を抱えています。
シリコンバレー銀行の経営破綻により、恐怖指数が上昇し株価が下落するなど今後の日本株への影響も気になるところです。
経営破綻の背景
SVBファイナンシャル・グループは、テック関連のスタートアップへの融資で知られる銀行持ち株会社でした。しかし、金利の急上昇により、保有する資産価値の毀損に見舞われたことや、顧客の資金引き揚げが相次いだことなどから、増資計画が不首尾に終わり、経営破綻に追い込まれたのです。
恐怖指数(VIX指数)とは?
恐怖指数とは、VIX指数とも呼ばれ、S&P500指数のオプション価格を基に算出される、市場の恐怖指数(ボラティリティ指数)です。VIXは、株式市場のボラティリティ(変動率)がどの程度高いかを示す指標で、市場の不安定性やリスクの度合いを示します。
VIX指数は、CBOEボラティリティ指数としても知られており、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が算出・公表しています。VIX指数は、S&P500指数のオプション価格を使用して算出され、将来の30日間の市場のボラティリティを予測する指数とされています。
VIX指数は、一般的に株価が下落しやすい状況下で上昇し、逆に株価が上昇しやすい状況下では低下する傾向があります。投資家は、VIX指数の動きを監視することで、市場の不安定性やリスクに対する感度を測定し、適切な投資戦略を考えることができます。
恐怖指数(VIX指数)の判断基準
- VIX指数が20以下の場合市場は相対的に安定しており、投資家の不安定性は低いと考えられます。
- VIX指数が20以上30未満の場合:市場はやや不安定な状況であり、投資家の不安定性が高まっていると考えられます。
- VIX指数が30以上40未満の場合:市場は不安定であり、投資家の不安定性が非常に高いと考えられます。
- VIX指数が40以上の場合:市場は非常に不安定であり、投資家の不安定性は極端に高まっていると考えられます。
ただし、VIX指数の数値だけで市場の状況を判断するのは適切ではありません。VIX指数は市場の予想不安定性を示す指標であるため、市場の動向を判断する際には、他の指標や情報を総合的に判断する必要があります。また、VIX指数は常に変動しており、市場状況が急激に変化する場合には、瞬時に数値が変動することがあります。投資家は、常に市場の変化に注意を払い、適切な投資判断を行うように心がける必要があります。
恐怖指数(VIX指数)は日本株に影響がある?
VIX指数は、アメリカのS&P500指数のオプション価格を基に算出される指数であるため、直接的には日本株には関係がありません。ただし、VIX指数は市場の不安定性やリスクの度合いを示す指数であるため、世界中の市場に影響を与えることがあります。
たとえば、アメリカの株式市場でVIX指数が急騰すると、その影響で日本株市場も下落することがあります。また、世界中の株式市場が相互に関連しているため、日本株市場でもVIX指数に注目されることがあります。
VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)の公式ウェブサイトで確認することができます。https://www.cboe.com/vix
日本にも恐怖指数ってある?
日本にもVIX指数に相当する指数があります。日本株式市場のボラティリティを測定する指数としては、日経平均ボラティリティ指数や東証マザーズ指数のボラティリティ指数などがあります。これらの指数も、市場の不安定性やリスクの度合いを示す指数として投資家に注目されています。
日経平均ボラティリティ指数の判断基準
数値が高いか低いかを判断するための基準は一般的には設けられていませんが、以下に一般的な見方を紹介します。
- 数値が20未満の場合:市場は比較的安定していると考えられます。
- 20以上40未満の場合:市場はやや不安定な状況であると考えられます。
- 40以上60未満の場合:市場は不安定な状況であると考えられます。
- 60以上の場合:市場は非常に不安定な状況であると考えられます。
市場によって、数値が上がる基準や下がる基準は異なるため、単純に数値だけで市場の状況を判断するのは適切ではありません。
指数の確認は、東京証券取引所(東証)のウェブサイトや証券会社でも確認できます。
シリコンバレー銀行の経営破綻で日本株への影響はある?
シリコンバレー銀行の経営破綻が恐怖指数の上昇につながっている現在、日本株には以下のような影響が考えられます。
- 株価の下落:米国の金融機関の破綻が、市場全体に不安を与えるため、日本株にも売りが出る可能性があります。また、恐怖指数が上昇することで、投資家のリスク回避意識が高まり、株価が下落することが予想されます。
- 特定の業界への影響:シリコンバレー銀行がスタートアップ企業などを主な顧客としていたことから、特定の業界に影響が出る可能性があります。例えば、シリコンバレーに拠点を持つ日本のIT企業や、その他のスタートアップ企業に影響が出る可能性が考えられます。
- 為替相場への影響:米国の金融機関の破綻が、ドルの信認に影響を与えるため、為替相場にも影響が出る可能性があります。日本株にとっては、円高になることで輸出企業の業績悪化が懸念されます。
- インフレへの影響:シリコンバレー銀行の破綻が、インフレを招く恐れがあるため、日本株にも影響が出る可能性があります。インフレになると、企業の原材料費や人件費が上昇し、企業の収益に悪影響を与えます。
以上のように、シリコンバレー銀行の経営破綻が恐怖指数の上昇につながっており、日本株にも様々な影響が出る可能性があります。今後の動向には注意が必要です。
シリコンバレー銀行の経営破綻が、リーマンショック級になる可能性は?
現時点では、シリコンバレー銀行の経営破綻がリーマンショック級になる可能性は低いと考えられます。
リーマンショックは、2008年の世界的な金融危機のきっかけとなったリーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破綻が原因でした。当時は、リーマン・ブラザーズの破綻が金融機関間での信頼関係を大きく揺るがし、世界中の金融市場に大きな影響を与えました。
しかし、現在の金融市場は、リーマンショック当時に比べて、より規制が厳格化されており、金融機関間の信頼関係も改善されているため、シリコンバレー銀行の破綻がリーマンショック級の影響を与える可能性は低いと言えます。ただし、個別企業の破綻によって市場が揺らぐことはあり得るため、今後の市場の動向には注意が必要です。
まとめ
VIX指数や日経平均ボラティリティ指数は、市場参加者の不安感やリスク回避傾向を示す指標であり、市場全体のリスクを把握する上で役立ちます。ただし、これらの指数を単独で見て投資判断を行うことは難しいです。
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