
「MACDがゴールデンクロスしたから買ったのに、速攻で逆行して損切り……」
「RSIが売られすぎだから反発を狙ったのに、そのままナイアガラ……」
インジケーターを信じてトレードしているのに、
なぜか“だまし”ばかりに遭ってしまう。
そんな経験、ありませんか?
結論から言います。
MACDとRSIの併用は、大いに意味があります。
ただし――
「2つを表示するだけ」では不十分です。
むしろ、
- 順張りのMACD
- 逆張りのRSI
この主従関係を決めずに使うと、判断がブレます。
結果どうなるかというと👇
- 👉エントリーが遅れる
- 👉一番おいしいところを逃す
- 👉「結局どっち?」と迷った末に負ける
ありがちなオチです。
この記事では、次の3つを解説します。
- 今の相場で
「順張り」と「逆張り」どっちを主役にすべきか - MACD×RSIで
だましを“物理的に減らす”具体的ルール - 寄り天・ドスンを避けるための
実践的なシミュレーション
「なんとなく」でインジケーターを眺める状態から、
“根拠を持って待てるトレード”に変えるのが目的です。
なお、
「MACDの基本をしっかり復習したい」という方は、
先にこちらを読んでおくと理解が深まります👇
[【初心者向け】MACDの使い方・見方を完全ガイド|トレンド分析の定番テクニカル指標]を先に読んでおくと、今回の内容がより深く理解できるはずです。
1.なぜMACDとRSIをセットで使うと「だまし」が減るのか?
「MACDだけでいいんじゃないか?」
「指標を増やすと、ややこしくなるだけでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし結論から言えば、
MACDとRSIの併用は、お互いの“致命的な弱点”を打ち消し合う、非常に相性の良い組み合わせです。
なぜ、この2つをセットで使うと
「だまし」が減るのか。
ポイントは、
それぞれが見ている“役割の違い”にあります。
① 役割の違いを可視化:【トレンドの波】vs【相場の体温】
📊 MACDとRSIの比較・使い分け表
| 比較項目 | MACD(マックディー) | RSI(アールエスアイ) |
| 主な役割 | トレンドの「方向」を測る | 相場の「過熱感」を測る |
| 得意な相場 | トレンド相場(順張り) | レンジ相場(逆張り) |
| 強み | トレンドの継続がわかる | 反転の目安がわかる |
| 弱点 | 反応が少し遅い | トレンド中は機能しない |
| ボスの時 | 相場が大きく動いている時 | 相場が横ばいの時 |
まず理解すべきなのは、
MACDとRSIは、そもそも見ている「世界」がまったく違うという点です。
MACD=トレンドの波を捉える「羅針盤」
MACDは、今の相場に
「追い風(上昇トレンド)」が吹いているのか、
「向かい風(下落トレンド)」なのかを教えてくれます。
波の勢いに乗るための、順張り指標です。
RSI=相場の体温を測る「体温計」
RSIは、価格が
「走りすぎ(買われすぎ)」なのか、
「休みすぎ(売られすぎ)」なのかを
0〜100%の数値で示します。
行き過ぎた動きの反転を狙う、逆張り指標です。
これを車に例えるなら、
- MACD:進んでいる方向(カーナビ)
- RSI:スピードメーター
方向とスピード。
見ている役割が違うからこそ、組み合わせる意味があります。
② 相乗効果:弱点を補い合う「最強の補完計画」
なぜ併用すると「だまし」が減るのか。
それは、一方のインジケーターが「嘘」をついても、もう一方が「待て」をかけてくれるからです。
① MACDの「遅さ」をRSIがカバーする
MACDは、トレンドを確認してからサインを出すため、
どうしても反応が遅れがちです。
- 絶好の初動を逃す
- 天井圏でようやく買いサインが出る
こんな経験がある人も多いはずです。
ここでRSIを併用していれば、
「そろそろ売られすぎ。
反転の準備が整ってきたな」
と、MACDが動き出す前の“予兆”を掴むヒントになります。
② RSIの「早すぎる逆張り」をMACDが止める
RSIの弱点は、
強いトレンドが出ると機能しなくなることです。
上昇トレンドが続くと、
- RSIは80%超えのまま
- それでも株価は上がり続ける
という状況がよく起こります。
RSIだけを見て空売りをすると、
ナイアガラ……ではなく「逆ナイアガラ」に巻き込まれがちです。
しかしMACDを併用していれば、
「RSIは高いけど、
MACDはまだ上昇トレンドの真っ最中。
今は売る場面じゃない」
と、無謀な逆張りをストップしてくれます。
第1章のまとめ
- MACDは「方向」を教える
- RSIは「タイミング」を教える
この2つのシグナルが同時にそろった時、
信頼度の低い「だまし」が削ぎ落とされ、
勝率の高いエントリーポイントが見えてきます。
覚えておくポイント
- MACD=トレンドの波(追い風か向かい風か)
- RSI=過熱感(走りすぎか、休みすぎか)
- MACDの遅さをRSIが補い
RSIの早すぎる逆張りをMACDが止める
この関係性を理解することが、
MACD×RSI併用の第一歩です。
2.【実践】MACD×RSIを組み合わせた「だまし回避」3つのルール
MACDとRSIをただ表示するだけでは、
正直、画面がうるさくなるだけです。
大事なのは👇
👉 どちらを主役にするか
👉 どちらを確認役(フィルター)にするか
この「主従関係」を決めること。
ここでは、
初心者でもそのまま使える3つのルールに落とし込みます。

ルール①【基本・順張り】
MACDのクロスを、RSIの「50ライン」で裏取りする
👉 主役:MACD
👉 確認役:RSI
買いの条件
- MACDがゴールデンクロス
- 同時に、RSIが50ラインを下から上へ抜ける
なぜ効く?
MACDのクロスだけだと、
「勢いのないだまし」で終わることが多い。
でもRSIが50を超えたということは👇
- 相場の力が
弱気 → 強気 に切り替わった合図
👉 方向(MACD)+勢い(RSI)
👉 2つのエンジンが同時にかかった瞬間を狙うルールです。
ルール②【防御・だまし回避】
RSIが70%以上のときは、MACDの買いサインを「無視」
👉 ここではRSIがボス
ルール
- MACDがどれだけ綺麗でも
- RSIが70%以上(買われすぎ)なら
👉 エントリーしない
なぜ効く?
このパターンで多いのが👇
- 寄り天
- 高値掴み
- 「買った瞬間が天井」
MACDは上昇を追いかける指標。
一方RSIが「もう限界」と悲鳴を上げているなら、
それはだましの罠である可能性が高い。
👉 このルールは、
利益を伸ばすためではなく、資産を守るための断熱材です。
ルール③【応用・初動狙い】
RSIの「ダイバージェンス」を、MACDのクロスで確定させる
※少しだけ応用編。でも、一番おいしい場面です。
ルール
- 株価:安値を更新
- RSI:安値を切り上げ
(=ダイバージェンス)
👉 この形を見つけたら
👉 その後の MACDゴールデンクロスでエントリー
なぜ効く?
- RSIが「底打ちの予兆」を先に出す
- MACDが「トレンド転換」を確認する
👉 予兆 → 確認 の2段構え
単なるリバウンドではなく、
大きな流れの転換点を狙いやすくなります。
3.どっちを優先?相場状況で変わる「主役」の決め方
MACDとRSIを表示していても、
常に両方を同じ重さで見るのはNGです。
大事なのは👇
👉 今の相場は、どちらが得意な局面か?
👉 主役(優先する指標)を切り替えること
これが、
だましを避ける最大のコツです。
①トレンド相場(強い上昇・下落)では「MACD」が主役
株価が👇
- はっきり上昇している
- あるいは、はっきり下落している
こんな方向感のある相場では、
👉 MACDを最優先します。
よくある失敗
- RSIが70(買われすぎ)を超えた
- だから、すぐに売る(空売り)
これは危険です。
強いトレンド中は👇
- RSIが高いまま張り付き
- 株価だけが、さらに伸び続ける
…という場面が頻発します。
この場面での考え方
「RSIは高い。
でもMACDがまだ上向き。
今は逆張りする場面じゃない」
👉 この局面では
MACDの“方向性”がボスです。
②レンジ相場(ボックス圏)では「RSI」が主役
株価が👇
- 一定の幅で上下
- 横ばい・ボックス圏
こんな方向感のない相場では、
👉 RSIを優先します。
よくある失敗
- レンジ相場なのに
- MACDのゴールデンクロスで買う
MACDはトレンド追随型なので、
横ばい相場では👇
- サインが出た頃には天井
- 典型的な「だまし」
になりやすい。
この場面での考え方
「今はトレンドがない。
MACDのクロスは無視。
RSIが30付近まで下がったら、
リバウンド狙いを考えよう」
👉 この局面では
RSIの“過熱感”がボスです。
③迷ったら「長期足」で主役を決める
「これ、トレンド?レンジ?」
判断に迷ったら👇
👉 一つ上の時間足を確認してください。
(5分足 → 15分足、日足など)
判断の目安
- 上位足がきれいな右肩上がり
→ MACD(順張り)を優先 - 上位足が横ばい・ぐちゃぐちゃ
→ RSI(逆張り)を優先
これだけで、
根拠のないエントリーが激減します。
4.【注意】併用しても「勝てない人」の典型的な失敗例
MACDとRSIを組み合わせれば、
たしかにトレードの精度は上がります。
しかし――
ツールを揃えても、なぜか勝てない人には
共通する「負けパターン」があります。
せっかくの知識を無駄にしないために、
次の2つだけは必ず避けてください。
失敗① 指標を増やしすぎる
「MACDとRSIでダメなら、
3つ、4つと増やせばもっと確実になるはず」
この発想は、
典型的な負け筋です。
ボリンジャーバンド、
ストキャスティクス、
一目均衡表……。
指標を詰め込みすぎると👇
- Aは「買い」
- Bは「売り」
- Cは「様子見」
と、
判断がバラバラになります。
結果どうなるかというと、
👉 チャンスなのに、何もできない。
相場に
「100%確実な答え」はありません。
指標を増やすことは👇
- 精度を上げることではなく
- 「迷いを増やしているだけ」
まずは
👉 MACDとRSIの2つを使い切ること
それ以上は、今の段階では不要です。
失敗② 設定値をいじりすぎる
「もっと早く反応させたいから…」
と、
期間の数値を細かく変えたくなる人も多いですが、
これもおすすめしません。
理由はシンプルです。
👉 テクニカル指標は
“多くの人が見ている数値”だから機能する
という性質があるから。
まずはこの標準設定でOK
- MACD:12・26・9
- RSI:14
自分だけが特殊な数値を見ていても、
それは👇
相場のマジョリティ(多数派)とズレる
だけです。
道具を改造する前に、
👉 標準の道具で勝てるようになる
これが最優先です。
🚀 さらなる精度を求めるあなたへ
今回のルールを使いこなせるようになると、「もっと早く予兆を掴みたい」と感じるはずです。 標準のMACDよりも反応が速い「進化系MACD」の設定方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 [EMA・DEMA・TEMAの違いと使い分け|MACD設定で迷わないための完全ガイド]
※これは「いじり倒すための記事」ではありません。
標準設定を使いこなした人が、
次の一段階に進むための内容です。
5.よくある質問(FAQ)
MACDとRSIの併用について、
読者の方から特によくいただく質問をまとめました。
Q1:おすすめの「時間足」はありますか?
A:まずは15分足〜1時間足がおすすめです。
どの時間足でも考え方は同じですが、
1分足などの超短期足は👇
- ノイズ(細かい上下)が多い
- RSIが頻繁に振れて判断がブレやすい
という欠点があります。
まずは
👉 15分足や1時間足で型を身につける
慣れてきたら、
👉 5分足などに落とす
という流れが安心です。
Q2:スマホアプリでも使えますか?
A:はい、問題なく使えます。
多くの証券会社アプリや
TradingViewには、
MACD・RSIが標準搭載されています。
スマホで使う場合は👇
- チャート+指標を上下分割
- RSIの50%ラインが一瞬で見えるか
ここだけ確認しておくと、
今回のルールが
ストレスなく使えます。
Q3:他の指標(ボリンジャーバンドなど)も足した方がいいですか?
A:いいえ、まずはこの2つで十分です。
指標を増やすと👇
- Aは買い
- Bは売り
という状態になり、
結局動けなくなるケースが増えます。
まずは
👉 MACDで「方向」
👉 RSIで「タイミング」
このシンプルな役割分担を守り、
安定して利益を出せるようになることが先決です。
その後に、
必要だと感じたものだけを
一つずつ足すで十分です。
6.MACD×RSIは「羅針盤」と「スピードメーター」
最後に、今回の内容を振り返りましょう。
MACDとRSIの併用は、
「羅針盤」と「スピードメーター」を同時に見ながら
相場を運転するようなものです。
それぞれの役割をもう一度
MACD(羅針盤)
今は上昇の波か、下落の波か。
👉 進むべき「方向」を教えてくれる指標。
RSI(スピードメーター)
今はスピードの出しすぎか、控えるべきか。
👉 止まるべき「タイミング」を教えてくれる指標。
この2つを正しく組み合わせることで、
根拠のないエントリーによる
「だまし」は、はっきり減らせます。
今回の重要ポイント
- 主従関係を決める
トレンド相場 → MACDを優先
レンジ相場 → RSIを優先 - 50%ラインを意識する
MACDのクロスを
RSIが裏打ちした場面が、
最も信頼度の高いエントリー - 余計なことはしない
指標は増やさない
設定は標準
「待つ」ことを徹底する
「なんとなく」で
ボタンを押していた昨日までのトレードは、
今日で終わりにしましょう。
MACDとRSI、
この2つのシグナルが
重なるまで、じっと待つ。
その規律こそが、
あなたの資産を守る
いちばん強い武器になります。



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