東邦亜鉛、業績予想を下方修正!相場安や出資金評価損が響く!株価はどうなる?

看板の画像 業績

どうも、株道経済研究所 管理人のsnowです。

今回は、非鉄金属メーカーの東邦亜鉛(5707)が、2023年3月期通期の業績予想を下方修正したことについてお話ししたいと思います。この発表は、非鉄金属相場安や関係会社出資金評価損が業績に与えた影響を反映したものです。この記事では、業績予想修正の概要や理由、株価への影響や今後の展望などを分かりやすく解説していきます。

看板の画像
スポンサーリンク

業績予想修正の概要

東邦亜鉛株式会社は、2023年3月22日に、2023年3月期通期の連結業績予想を下方修正しました。

【修正後の業績予想】

連結最終利益は、従来予想の25億円から5億円に80%減額され、前期比93.7%減と大幅な減益見通しとなりました。連結営業利益と連結経常利益もそれぞれ14.9%減と14.3%減と下方修正されましたが、配当予想は据え置かれています。

  • 売上高 1410億円(前回予想と同額)
  • 営業利益 40億円(前回予想より 7億円減)
  • 経常利益 30億円(前回予想より 5億円減)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益 5億円(前回予想より 20億円減)

修正の背景と理由

東邦亜鉛株式会社が、業績予想を下方修正した背景として、新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な金属需要の減退や、中国の環境規制強化に伴う生産調整などが挙げられました。これらの要因により、非鉄金属相場は低迷し、亜鉛や鉛など主力製品の価格が大幅に下落したようです。

また、関係会社の天津東邦鉛資源再生有限公司による出資金評価損を計上する必要が生じたことも理由の一つです。これらの影響を受けて、東邦亜鉛株式会社は在庫評価損失や特別損失を計上する見込みであり、業績予想を大幅に引き下げることになりました。

非鉄金属相場安になった主な理由

  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的な金属需要が減退したこと。特に、中国や欧州などの主要消費地での経済活動が低迷し、工業用商品への需要が落ち込んだこと。
  • 中国の環境規制強化に伴う生産調整やエネルギー危機などが、供給面にも影響を与えたこと。中国は非鉄金属市場の最大の生産国であり、供給量や在庫量に大きく左右されること。
  • 金融市場でのリスク回避姿勢やドル高圧力などが、商品価格を押し下げたこと。株式市場や原油市場などで売りが優勢となり、商品投資家も利益確定売りや損切り売りに動いたこと。

株価への影響と今後の展望

東邦亜鉛株式会社の株価は、2023年3月20日に年初来安値を更新しました。さらに今回の業績予想の下方修正は市場予想を大きく下回る水準であり、投資家からの失望売りの懸念もあります。


今後の展望としては、非鉄金属相場が回復するかどうかが重要なポイントだと思います。特に中国は非鉄金属市場の最大の生産国・消費国であり、同国の景気動向や政策判断によって相場が大きく左右されます。また、金融市場でのリスク回避姿勢やドル高圧力なども商品価格を押し下げる要因となる可能性があります。


一方で、非鉄金属は脱炭素化やデジタル化などに伴う需要拡大が見込まれる分野でもあります。特に亜鉛やインジウムなどは太陽電池部材や電子材料として注目されており、長期的には供給不足が懸念されています。東邦亜鉛はこれらの分野で技術力やシェアを持っており、自社権益拡大や環境リサイクル事業なども展開しています。


したがって、東邦亜鉛の株価は短期的には非鉄金属相場や業績修正などで下落圧力が強いものの、中長期的には需要拡大や自社強みなどで上昇していくのではないかと予想しています。

まとめ

東邦亜鉛の株価評価指標は、PERが10.84倍、PBRが0.48倍という水準です。これは同業他社の三井金属(PER 14.02倍、PBR 0.67倍)や業界平均(PER 13.34倍、PBR 0.77倍)よりも割安水準であり、また、配当利回りも3.45%と高く、長期的な投資家にとって魅力的な銘柄になるかもしれませんね。

スポンサーリンク

コメント